「J1昇格に向けて心ひとつに！新体制発表会&ホームタウンPR大使ドラフト会議」【HHレポート】※無料記事

2024年01月25日 6時30分　
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【写真　米村優子】

1月14日、城里町石塚のコミュニティセンター城里で「2024水戸ホーリーホック新体制発表会&ホームタウンPR大使ドラフト会議 presented by JX金属」が開催。
サポーターや関係者らが駆けつける中、第一部は監督や全選手が登場する新体制発表会、第二部は一昨年から始まり、公開開催となった昨年に大好評を博したPR大使ドラフト会議が行われました。

【写真　米村優子】

今年でクラブ創設30周年、J2リーグ参戦25年目の節目の年を迎えた水戸ホーリーホック。
就任2年目の濱崎芳己監督の指揮のもと、高・大卒ルーキー9名を含む新加入16名を新たに加えて34名でJ1昇格に挑みます。
まず城里町の上遠野修町長の挨拶からスタートすると、続いて小島耕社長が登壇。冒頭では能登半島地震の犠牲者に会場全員で黙祷を捧げました。

【写真　米村優子】

昨年は新規、既存合わせて190を超えるパートナー企業を獲得し、ドイツ・ハノーファー96やベトナム・ソンラムゲアンの海外2クラブと提携。
今年は水戸市内にアカデミーの拠点が完成することを明かし、常日頃支援してくれるファンサポーターへの感謝を伝えていました。
昨年の新体制発表会では細川淳矢CRC就任のサプライズがあり、サポーターの期待度が上昇していましたが、残念ながら今回はなし。
小島社長は「サプライズはこの秋に起きます。僕らがトップディビジョンに行きます。チームでサプライズを起こすシーズンになります」と明言。
その上で、「19試合のホームゲーム、ルヴァンカップ、天皇杯、全ての公式戦で全力を尽くします。水戸ホーリーホックの一年間を見守ってください」と熱い応援を呼びかけました。
西村卓朗GMも「J1昇格という高い目標を本気で目指せるメンバーを揃えました。節目の年にこれまで以上に努力をして成長した姿を見せたいと思っています」と力強く語っていました。

【写真　米村優子】

その後、新加入選手16名が一人ずつサポーターに挨拶をし、既存の選手も登場。
全選手が揃った中で、濱崎監督は「Jリーグは30年の歴史の中で格段に競争が激しくなっていますが、一度も見たことのないJ1に間違いなく目指していきます。我々が信じるもの、望むものに必ず進んで、今季の終わりには皆さんと笑えるようなシーズンにしたいと思っています」と今季の決意を表明しました。

【写真　米村優子】

選手を代表して水戸のレジェンド・本間幸司選手が、26年前の加入した当時から現在まで振り返り、「苦しいことが大半でしたが、約500名の選手やスタッフがこのクラブを繋いでくれました。その想い、残してくれたDNAを大切にしながらも、変わらなければいけません」と改革の必要性を強調。
そして、『サッカーは人生と同じく、何が起こるかわからない』と元日本代表監督のイビチャ・オシム監督の言葉を引用し、「僕は26年前に奇跡を経験しています。スタッフたちとJ1昇格を本気で叶えられると信じて戦っていきます。みんなと大きな喜びを分かち合いたいと思います」と昇格に向けた機運を生み出しました。

【写真　米村優子】

そして第二部は、待望のホームタウンPR大使ドラフト会議へ。
水戸ホーリーホックでは、選手全員がホームタウン15市町村いずれかのPR大使に任命され、各地の名所やグルメを体験したり、イベントなどをSNSなどで魅力を発信しています。
昨年からPR大使をプロ野球と同じくドラフト会議で決定する形式が採択され、クラブがあらかじめ選定したペアやトリオのグループが、ホームタウン担当者にプレゼンテーション（プレゼン）し、それらを踏まえて各市町村が指名します。
第1回目となった昨年は各グループの趣向を凝らした爆笑必至のプレゼン、ライバル市町村の競合による波乱万丈の展開が見どころで、選手のパーソナリティーも垣間見える貴重な機会となりました。
小島社長、細川CRC、福岡ソフトバンクホークスファンでドラフト会議を熟知する中山開帆選手の3名が軽妙なトークに鋭いツッコミを織り交ぜて司会進行する中、果たしてどんなドラマが繰り広げられるのか。注目のイベントが遂に幕を開けました。

【写真　米村優子】

今年は選手数が多いためトリオが4グループもあり、激戦が予想される中、各選手はユニークなプレゼンを実施。
トップバッターの本間幸司選手・髙岸憲伸選手・新井晴樹選手のトリオは、クラブ在籍26年、日立市出身のレジェンドの存在を全面にプッシュします。
安藤瑞季選手・石井隼太選手のペアは昨年のPR大使MVPを獲得した安藤選手が信頼の実績をアピール。
村田航一選手・内田優晟選手・尾野優日選手のグループは、内田選手がマイクの前に立ち、「村田航一は水戸6年目で誰よりも水戸愛が強く、多趣味。幅広い層を狙えます。コーヒー飲みます。料理します。ギター弾きます。ウクレレ弾きます。そして見ていただいたらわかるようにイケメンです！」と村田選手を押し出した演説で訴えかけます。

【写真　米村優子】

ルーキー選手による恒例の一発芸合戦も行われ、得能草生選手と久保征一郎選手の大卒組は「笑ったら選んでください」と息のあったシンクロ芸を披露。
碇明日麻選手は「えなりかずきです！中村憲剛です！ナナフシです！合体！碇明日麻です！」とお笑いコンビ・トム・ブラウンの人気ネタで一風変わった自己紹介し、尾野優日選手は腹筋芸で会場を沸かせました。

【写真　米村優子】

他クラブからの移籍組も独自の切り口でアピール。
プロレスファンの松原修平選手は「色んなクラブに行きましたが、世界で一番水戸ホーリーホックが好きです」とSANADA節を炸裂し、「県外から人を連れてくることができますし、皆様の街に金の雨を降らせてあげます」とレインメーカーことオカダ・カズチカ選手の決め台詞でメリットを強調。
料理上手、愛猫家、一人散歩好きの飯泉涼矢選手は「結婚できひんやん！」と春名竜聖選手に盛大にツッコまれながら、「地域の特産品を使った料理をしたいです」と持ち前の料理スキルで勝負を賭けます。

【写真　米村優子】

昨年のドラフト会議の天国と地獄を経験している既存の選手は、「昨年、最後まで選ばれなかったのは相方（長井一真選手）が悪かったと思っていますが、今年も残ったら自分のせいになるのでお願いします」と前田椋介選手が話すと、長井選手は「気に食わない。僕のせいじゃないです！」と前回の敗因をなすりつけ合う茶番劇に会場は爆笑。
同じく最終巡まで残った大崎航詩選手は、「本当にどこでもいいのでお願いします！」と悲痛な叫びをあげて訴えかけていました。

【写真　米村優子】

PRタイム中、メモを取り、真剣な表情でどのグループを獲得するか悩んでいる様子だったホームタウン15市町村の担当者ら。
獲得希望のグループを上から順番に記した用紙をステージ中央の箱に投函すると、運命のドラフト会議の第1巡目がスタートしました。
会場全員が固唾を飲んで見守る中、村田・内田・尾野選手トリオに過去最多となる5市町が競合。
そして、昨年のPR大使MVPを擁する安藤・石井選手ペアは3市町、梅田魁人・ 甲田英將選手ペアは2市町による争奪戦となり、早くも波乱の様相を呈する結果に。

【写真　米村優子】

競合した市町はステージ中央の箱からクラブが指定した順番で封筒を取り、一斉に開封。
すると、一番人気の村田・内田・尾野選手トリオを引き当てたのは大子町。
インドア、アウトドア両方で町の魅力を伝えられる村田選手が、りんご、茶、米、鮎などの特産品や緑豊かな環境をいかに紹介するか注目です。

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安藤・石井選手ペアはひたちなか市が獲得。
チームメイトに「バリスタ」と呼ばれるほどのコーヒー通の安藤選手。石井選手と趣味のカフェ巡りを満喫する姿が見られるかもしれません。
ひたち海浜公園、干しいも、おさかな市場など年々知名度を上げて進化する街のPRに期待です。

【写真　米村優子】

梅田・甲田選手ペアは笠間市PR大使に就任しました。
日本一の栗の産地で笠間焼など食や芸術の実り豊かな街をフレッシュな視点で発信してくれることでしょう。

【写真　米村優子】

その他、日立市は念願叶って、本間・髙岸・新井選手のグループをゲット。
長井・齋藤選手ペアは水戸市、前田・牛澤選手ペアは那珂市、杉浦文哉・長尾優斗選手ペアは城里町、中山・井上・碇選手トリオは東海村に決定しました。

【写真　米村優子】

次の二巡目も票が偏り、寺沼・得能・久保選手トリオが4市町の競合の末、小美玉市がドラフトマークの用紙を天に掲げます。
春名・飯泉選手ペアは2市町が争い、茨城町が無事に当確。
大崎・山崎選手ペアは大洗町が単独指名によって決定しました。

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残るは4市町。
三巡目に入ると未選出のグループに焦りが見え始めます。
右も左もわからない新加入の田平起也選手が一人でプレゼンしていた草野・田平選手ペアは、所用により欠席していた草野侑己選手はビデオ通話で最終アピールし、北茨城市に決定。

【写真　米村優子】

昨年は市長と選手、小島社長による街のプロモーションビデオを作成したり、シーズン中にも関わらず、安藤瑞季選手に竜神大吊橋のバンジージャンプを飛ばせた常陸太田市。
その直後に安藤選手がハットトリックを決めた事から、バンジージャンプは飛躍を後押しするゲン担ぎになりつつあります。
今年は山田奈央・野瀬龍世選手のインドア派ペアに決定。
担当者曰く「今年もマスト」の100mのバンジー。果たしてどちらが飛んで、チームを勝利に導く昇り龍となるのか。今後の動向が見逃せません。

【写真　米村優子】

そして、残る2市は高萩市と常陸大宮市。
その指名先はクールで落ち着いた雰囲気の楠本卓海・落合陸選手ペアに集中します。
市町村担当者がオカダ・カズチカ選手のパロディだと気付かずにビッグマウスと捉えられてしまったのか、単純に惹きつけられなかったのか、三巡目もどこにも指名されなかった松原・後藤田選手ペアは、落胆のあまり座席から床に転がり、頭を抱える姿に会場爆笑。

【写真　米村優子】

くじ引きの末、楠本・落合選手ペアが高萩市に決まった瞬間、松原・後藤田選手ペアはステージ上の常陸大宮市担当者に駆け寄り、熱い抱擁で歓迎していました。
実は昨年も最後まで希望のグループを引けなかった常陸大宮市。
「昨年は大崎選手と小原（基樹）選手という当たりを引いたので、今年も当たりだと思います」と担当者が話すと、同意を示す拍手が贈られました。
松原・後藤田選手ペアが常陸大宮市に県内外から多くのサッカーファンを呼び込み、きっと〝金の雨〟を降らせてくれることでしょう。

【写真　米村優子】

◯ホームタウン15市町村 PR大使
■水戸市
88 長井一真／38 齋藤俊輔
■日立市
1 本間幸司／6 髙岸憲伸／7 新井晴樹
■ひたちなか市
9 安藤瑞季／42 石井隼太
■笠間市
20 梅田魁人／23 甲田英將
■那珂市
10 前田椋介／33 牛澤健
■小美玉市
45 寺沼星文／30 得能草生／22 久保征一郎
■常陸太田市
4 山田奈央／13 野瀬龍世
■北茨城市
11 草野侑己／16 田平起也
■常陸大宮市
2 後藤田亘輝／21 松原修平
■高萩市
5 楠本卓海／8 落合陸
■茨城町
51 春名竜聖／35 飯泉涼矢
■城里町
14 杉浦文哉／15 長尾優斗
■大洗町
3 大崎航詩／24 山﨑希一
■大子町
19 村田航一／49 内田優晟／18 尾野優日
■東海村
41 中山開帆／77 井上怜／32 碇明日麻

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