「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

下平の復帰はチーム全体の流れを変える一手になるかもしれない [下平匠の先発復帰について]

 

いよいよ背番号23が先発でピッチに帰ってくる。

すでに公式戦復帰は果たしている。4-1で完勝したルヴァンカップグループステージ第3節・アルビレックス新潟戦で残り9分間出場したのが復帰戦となった。そして1-0で勝利を収めた第4節・ヴァンフォーレ甲府戦では出場時間を伸ばし、28分間サッカーを楽しむ。アディショナルタイムをプラスしても2試合合計で45分程度だが、途中出場の試運転は順調に終えた。

サガン鳥栖戦を2日後に控えた月曜日、練習を終えた下平匠は通訳を交えながらエリク・モンバエルツ監督とコミュニケーションを図った。スタートからピッチに立てるかどうかの意識確認が行われ、下平はもちろん首を縦に振った。いや、正確には指揮官のゴーサインを待っていた。

3月中旬過ぎに部分合流し、4月に入るとフルメニューをこなし、故障者リストから名前が消えた。練習試合があればもっと早く現在地を確かめられたのだろうが、日々のトレーニングを黙々とこなすしか方法はなく、ルヴァンカップの出場もあくまで試運転。負傷が癒えてもアピールの場が少なく、悶々とした日々を過ごした。今回、ようやくスタメンで出番が巡ってきて、プレータイムが確保される。

ここまで長い離脱になるとは、誰も想像していなかった。左ふくらはぎの故障が治って出場した昨年6月の大宮アルディージャ戦で同点ゴールを決める。しかし、直後に再離脱を余儀なくされ、それからが長かった。昨年末は今年の始動日に照準を合わせていたが、始動日直後のトレーニングでまたしてもアクシデントに見舞われる。キャンプをすべて棒に振り、開幕にも間に合わなかった。

気持ちを切り替えた。以降は焦らず、無理せず、慎重にリハビリの過程を進んできた。

「もっと早く復帰できたのかもしれないけど、繰り返しの離脱になりたくなかったので、ゆっくり進めてきた」

 

 

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