欧州に行ければどこのチームでもいい、というスタンスではない。行くことがステップアップにならなければ意味がない ・・・齋藤学、宮崎キャンプ帯同。事実上の残留へ
タイキャンプと宮崎キャンプの合間に1日だけ行われた30日の練習に、楽しそうにボールを蹴る齋藤学の姿があった。海外挑戦を見据えてタイキャンプに帯同せず、日本国内で調整を続けた。しかし現時点で欧州移籍の話はまとまっておらず、この日のトレーニングに参加。仲間とともにサッカーをエンジョイする喜びを全身で表現し、自然と笑みがこぼれた。
「他クラブからもオファーをもらった中で、マリノスの練習に参加させてもらっている自分は幸せな立場にいると感じる。チームメートや会社の人に感謝したい」
現段階でマリノスとの契約更新が発表されたわけではなく、正式にはチームの一員ではない。従来、選手との契約は単年であろうと複数年のうちの1年だろうと、2月1日から翌年1月31日までの1年契約となる(外国籍選手は1月1日までの場合が多い)。その契約書面に乗っ取った場合、齋藤は2016年度の契約を、この日含めて2日残していることになる。だが、マリノスの新シーズンはすでに始動している。
この1月の重複期間の考え方が非常に難しい。多くの選手はチーム始動日前に契約を更新する。仮に条件面など細部の調整が終わっていない場合でも、そのチームでプレーするという意思の下に仮契約をかわし、然るべきタイミングで発表するケースが多い。実際、齋藤を除く全選手が新体制発表会の前に契約更新し、その全員がタイキャンプに帯同した。契約更新していない齋藤にタイキャンプ帯同の義務があったのかは微妙だが、あくまで自分の意思で帯同しなかった。
チームがタイキャンプを実施している最中に欧州移籍が決まる可能性もあった。ドイツの1部リーグやスペインの1部リーグから具体的な話もあったという。しかし年俸だけでなく条件面の細部の詰めを行う段階で、すんなりとは話がまとまらなかった。齋藤自身も、欧州に行ければどこのチームでもいい、というスタンスではない。行くだけが目的ではなく、行くことがステップアップにならなければ意味がない。
この日、本人の口からすべての詳細が語られたわけではなく、動向を見守る必要がある。それでも、齋藤は明日からの宮崎キャンプに帯同し、チーム練習着でトレーニングを行う。
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