純国産布陣で新たな風を吹かせたい [1st9節 湘南戦プレビュー]
純国産布陣で湘南ベルマーレ戦に臨む。
まず開幕戦から先発出場を続けてきたCBファビオが累積警告で出場停止となる。中澤佑二とのコンビネーションに磨きがかかり、守備の中心選手としてすっかり一本立ちしてきたからこそ、不在が不安要素になる。実績でいえば3番手は栗原勇蔵なのだが、20日のナビスコカップ・サガン鳥栖戦で右太もも裏を痛めた。木曜日から全体練習に合流したが、コンディションは万全ではない。今週に入ってからは新井一耀が中澤とコンビを結成し、どうやら湘南戦がリーグ戦デビューになりそうだ。ファビオほどの身体能力はないが、クレバーなディフェンス能力とビルドアップのスキルには定評がある。ナビスコカップで見せた粘り強い守備をベースにしつつ、新たな風を吹かせたい。
オフェンス陣にもメンバーのてこ入れがある。マルティノスは筋肉系の故障を抱えており、試合前日の練習に姿を見せなかった。精密検査を行った模様で、完調でないことは明らか。また、1トップのカイケも一度スタメンから外れるだろう。代わりに出場する選手は右MFに遠藤渓太、1トップに富樫敬真となる。彼らは新加入助っ人に押し出されるようにベンチスタートとなっていたが、ここで再びチャンスを迎える。富樫には持ち前の勝負強さが求められ、遠藤は殻を破るために結果を残したい。
決して好調とはいえないサンフレッチェ広島に敗れたのは残念な出来事だった。それでも上位陣との勝ち点差は大きく離れておらず、何かをあきらめるようなタイミングではない。川崎フロンターレや鹿島アントラーズとのゲームも残されているのだから、しぶとく勝ち点を積み上げていけば楽しみは残される。逆に連敗すれば、それは優勝争いからの脱落を意味する。勝ち点1でも足らず、この試合は勝ち点3獲得のみが成功となる。
対戦相手の湘南には、元横浜FMの選手が数多く在籍している。藤田祥史や端戸仁、長谷川アーリアジャスールは先発する模様で、彼らとの再会も見どころとなる。彼らの成長を確認しながらも、チームとしてはここまで未勝利で最下位に沈んでいる相手からしっかり勝ち点3を奪いたい。この湘南戦を皮切りに4日の名古屋グランパス戦(アウェイ)、8日のヴァンフォーレ甲府戦(ホーム)と中3日で3連戦が組まれている。毎年恒例のG.W連戦だが、移動などの負担は比較的少ない。まずは初戦をモノにすることで広島に敗れたことを忘れ、リスタートの一歩目を踏み出したい。