中3日でチャレンジングな名古屋戦へ。 選手を入れ替えやすいシチュエーションではある [J8節 名古屋戦プレビュー]
敗れた次の試合に向けて
スティーブ・ホーランド監督は勝ったチームを動かさない。サッカーのセオリー通りの采配はここまでの戦いぶりを振り返れば明らかだ。
シーズン初戦のACLE上海申花戦を1-0で勝利した。そこから連戦でリーグ開幕となるアルビレックス新潟戦に臨むと、中2日の強行軍にもかかわらず先発を1人しか入れ替えなかった。その1人も上海申花戦で負傷した喜田拓也で、実質的には入れ替え0人と言ってもいい。
続く上海海港戦から中3日のサンフレッチェ広島戦では3人を入れ替えた。ただし右サイドバックで先発していた宮市亮が体調不良で起用できなかったのは今だから明かせる裏事情。あるいはACLEのリーグステージでは起用できない遠野大弥をようやく先発できたという背景もある。
上海上港とのラウンド16はアウェイゲームを1-0で先勝し、翌週のホームゲームは4-1と完勝した。その2試合の先発変更は松原健→宮市のみで、これは松原が負傷離脱したための仕方ない入れ替えだった。
そこから中4日のガンバ大阪戦はジャン・クルード→渡辺皓太と再び入れ替えを最小限にとどめた。ジャンが得点につながる強烈なミドルシュートを放った際に右膝を痛めた影響で、これも能動的な交代ではない。
さらにガンバ戦からファジアーノ岡山戦でも入れ替えは1人だけ。インドネシア代表としてワールドカップ最終予選を戦い、長距離移動もあったサンディ・ウォルシュを温存。これが負傷明けのトーマス・デンを先発起用するチャンスと重なり、結果的には好都合だった。
さて、岡山戦で0-1の敗戦を喫してしまったマリノス。中3日で臨む名古屋グランパスには誰が先発するのか、ホーランド監督の采配は注目に値する。トレーニングに復帰している松原やジャンの起用はあるのか。あるいは負傷交代したデンの状態も気になるところだ。
慎重で手堅い思考の指揮官だが……
勝っているチームや選手のモチベーションと流れを大切にするのは、定石通りと言える。
反対に言えば、負けたチームは動かしやすい。動かしてもいい理由がそこに存在した時に、どれだけ手を加えるか。もちろん先発選考がすべてではない。システムや戦い方など、変えられる項目は多岐に渡る。
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