「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

日本最高峰のハイレベルゲームになること必至。 マリノスは内容と結果の両方を追い求める [J9節 川崎戦プレビュー]

 

セットプレー守備で最も重要なこと

 

今年2試合目にして、さっそく大一番である。

ACL出場チームは例年通りスケジュール変更が施され、このタイミングで第9節の川崎フロンターレ戦が行われる。

相手との関係性について今さら語るまでもないだろう。客観的な事実だけ述べるとしたら、フロンターレは昨季の1位で、我らがマリノスは2位。1-1で引き分けた昨季最終戦から3ヵ月も経っていないのだから、依然として日本最高峰のハイレベルゲームになること必至だ。

開幕戦はセレッソ大阪と引き分けた。持っている駒を駆使して見事に逆転した流れや展開を考えれば勝ち点3がほしかったところだが、それよりも大事なのは「今シーズンもウチはアタッキングフットボールで楽しませることができることを証明できた」(畠中槙之輔)。終始ボールを握り、ゲームを支配し、チャンスを作り出した。内容と結果はしばしば反比例するが、マリノスはあくまでも両方を追い求める。

 

 

多方面で指摘されているセットプレー守備については、過度に意識しないほうがいい。「試合に出るメンバーの身長が低いと言われるのは仕方ない」と畠中。かつてマリノスに所属していた小林祐三がこんなことを言っていた。

「絶対に変えられないのが身長と年齢」

 技術はいつになっても磨ける。足だって、努力や工夫次第で速くなる。でも身長はほぼ伸びない。そして年齢も、数字の面には抗えない。

開幕戦で2アシストした原川力はリーグを代表する優秀なキッカーで、例えばフロンターレの同じレベルのキッカーは存在しない。ゴール前の高さ勝負は五分か、やや劣る程度なのだから「来たボールに対して誰が出ていくかの責任感を各々が持つ」(畠中)という意識が重要だ。

 

 

空中戦における懸念を踏まえてエドゥアルドを起用する手もなくはないが、ケヴィン・マスカット監督は「セットプレーだけでスタメンやメンバーを選ぶことはない」と明言している。畠中と岩田智輝の継続セットが濃厚だろう。

 

最前線はレオか、ロペスか

 

攻撃面に関しては、アンデルソン・ロペスの加入が大きな効果をもたらすことが開幕戦で実証された。昨季23得点を決めて得点王に輝いた前田大然の穴埋めも、ロペスの存在が最大の解決策となるだろう。

 

ヨコエク

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