「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

角田はレギュラー獲りを、山根はトップチーム昇格を目指す。 さらなるバージョンアップには若手の突き上げが欠かせない [宮崎キャンプレポート]

 

昨日の練習試合では、杉本健勇や宮市亮のマリノスデビューが注目を集めたが、若きトリコロール戦士たちが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたことを記しておきたい。

3本目から登場し、4本目と合わせて60分間プレーした角田涼太朗は左センターバックの位置に入った。コンビを組んだのはフィールド最年長の實藤友紀。経験豊富なベテランにリードしてもらいながらではあるが「対人プレーのところではほぼ相手にやらせなかったと思う」と手ごたえを口にしたように、終始安定した守備を見せた。

 

 

地上戦と空中戦の両方で強さがある。いずれの場面も足の運びがスムーズで、しっかりと相手に動きに合わせて対応できる選手だ。この様子を見ていた栗原勇蔵クラブシップ・キャプテンは「コーディネーションがしっかりしている」と目を細めていた。体幹がしっかりしているからこそ軸をブレすことなく足を運べるし、空中戦の場面ではバックステップを踏みながらでもしっかりとボールをミートできる。

 

 

さらに「自分はボールを持った時に特徴がある選手」という本人の言葉どおり、オフェンス時はビルドアップ能力の一端を見せた。この日はロングフィードを見せる場面こそなかったが、ボールを持ち出しながら味方に正確なボールを出していく。目立つプレーではない。だが膠着した局面を動かすためには角田のような気の利いた配給が欠かせない。

 

 

中断期間中に伊藤槙人がジュビロ磐田へ期限付き移籍し、現状は實藤と3番手センターバックを争う立ち位置。ただし畠中槙之輔とチアゴ・マルチンスが練習試合で圧倒的なパフォーマンスを見せていたわけではない。左利きという特性は角田だけの武器で、あとはJ1の強さや速さに対応できれば可能性が広がる。今この瞬間は素材かもしれないが、立派な戦力になる日はそう遠くなさそうに見えた。

「自分は出場機会を得るためにここに来た」という力強い言葉も、実に頼もしい。

 

 

角田だけではない。4本目から出場したユース所属の山根陸も好パフォーマンスを披露した。

 

 

ヨコエク

(残り 552文字/全文: 1451文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

tags: 山根陸 角田涼太朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ