「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

【ここだけ練習試合レポ】 端戸の雨中の2ゴール、縦に早い展開で天野とジョンが存在をアピール [10/20 明治大戦] (蒼井真里) -2,104文字-

右SBのジョンが好クロスを量産した1本目

天王山の広島戦に勝利し、再びリーグ首位に返り咲いた翌日の日曜日、冷たい雨が降り続くマリノスタウンでBチームが明治大と練習試合を行った。

4-2-3-1練習試合2013_I広島戦は出場停止だったドゥトラ、負傷欠場の兵藤は共にランニングによる調整で練習試合には出場せず。栗原の警告累積で次節先発濃厚なファビオがキャプテンマークを巻き、不在の比嘉に代わり左SBには関東学院大1年の川島大路が入った。

キックオフ直後から明治大が果敢に前線からのプレスを仕掛けるが、マリノスも小椋を中心に全員が攻守に前掛かり。明大の勢いを、勢いで制する強引さで流れを引き寄せる。11分、小椋が相手ペナルティエリア付近でボールを狩り取り、エリア内フリーでパスを受けた端戸が決めて先制。24分には右サイドで何度か良質の突破とクロスを見せていたジョンが、田代のスルーパスに抜け出しクロス。中央に走り込んだ天野が決めて2点目。

しかし2点をリードした中盤以降、チーム全体の前掛かりなテンションが落ちると、攻守の連動性の低さが露呈。1人ひとりは局面で頑張りを見せるが互いにフォローし合う動きや声掛けが乏しく、38分に淡白な守備から右サイドを崩され失点。1本目は、2-1で終了した。

 

端戸が力強さを見せた2本目

2本目開始から小椋とアンドリューが下がり、ボランチに関東学院大3年の刑部剛司、2列目左に2年の中村瞬が入った。

15分、相手陣内で前を向いてボールを受けた端戸が、端戸らしい細かなタッチで軽妙に1人、2人と守備陣の間をすり抜け中央突破。エリア手前で後方から掴まれるも強引にエリアに侵入したところでDFの足がかかり、PK獲得。自ら決めるが、削られた足を気にして3分後に関東学院大1年の井上翔太郎と交代した。

2本目も守備の連動性とリスクマネジメントを欠き、ジョンや藤田、ファビオがチャンスを決め切れない中で、27分に自陣左サイドからのクロスにフリーのヘッドを許し失点。2本目は、1-1で終了した。

トータルスコアは3-2、明大戦はいつにも増して組織的な守備、バランス回復のための修正力を欠いて辛勝に終わった。練習試合が「個のアピール」に偏るのは仕方ないが、公式戦で慣れないレギュラ組に入った際も、周囲と話し合い調和を図る必要がある。練習試合でも、もう少し互いに要求し合う姿勢や、個人のアピールだけでなく「チームのために」という意識も必要ではないだろうか。

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