相手の球際の激しさやラフプレーについて問われると、伊藤槙人は涼しい顔で言い切った「球際のところで激しく来るし、レフェリングも基準が違う。それは大会を戦っていく上で慣れていくしかない」
守備者として成長著しい伊藤槙人は、昨日の上海上港戦に先発フル出場して何を感じたのか。結果は1-2と敗れてしまったが、球際の激しさやレフェリングの基準の違いなど、実際のピッチで体感して得られた部分は多かったようだ。
まず失点場面について「簡単な失点を減らしていかないと厳しい」と自戒の念を込めて言う。1失点目は自身がクリアしたセカンドボールを拾われてからのクロス対応の部分で甘さがあり、2失点目も相手が仕掛けたワンツーへの寄せがややルーズだった。これらについては次節以降、チームとして改善すべき課題だろう。
ファン・サポーターでも多くの方々が疑問を感じているであろうレフェリングの基準の違いにも言及。「自分たちが慣れていく、もっとフィットしていかないといけない」と冷静沈着に話す。伊藤自身は前半にハンドの判定で警告を受けたが、Jリーグであれば同じ判定か微妙なところ。それでも「『なんでだろう』という部分を持ちながらやっていたけど、試合中も選手同士で『気をつけよう』と話しながらやっていた」と気持ちを切り替えてプレーを続けたようだ。
最後に、相手の球際の激しさやラフプレーについて問われると、伊藤は涼しい顔で言い切った。
「(上海上港との)1試合目の時から相手は際どいプレーが多かった。それでも僕たちはボールを保持して攻めていくスタイルをやめない。相手も疲れてくると思うし、やり続けるしかない」
次は2月にアウェイの地で勝利した全北現代との対戦となる。あくまでもマリノスのスタイルを貫き、今度こそグループリーグ突破を決めたい。
[コメント]
DF 15 伊藤 槙人
――ACLが再開してから1勝1敗という戦績だが、ここまでマリノスのサッカーをやっていく上での手ごたえは?
「自分たちのサッカーは特殊というか、相手が捕まえづらいポジションを取ったり、サイドバックが中に入ったりする。相手はそこまで対応できていないと思うし、通用していると思う。日本だと分析されている部分はあるけど、ここまでしっかりできているなと感じる」
――Jリーグとの違いで感じる部分は?
「球際のところで激しく来るし、レフェリングも基準が違う。それは大会を戦っていく上で慣れていくしかないと思う」
――チーム内の雰囲気は?
「ボスからは常に『チームとして戦う』と言われているし、誰が出ても切磋琢磨してマリノスのサッカーをやっていくつもりでいる」
――昨日の試合の前半は上海上港がラインを高く設定していたが、2点目を取られてからは引いて守られてしまった。あらためて振り返ってほしい
「試合全体としては失点のところが痛かった。でも攻撃はやりたいことができていた。攻撃も守備も精度を上げていけば、もっとマリノスの良さが出てくると思う」
――警告の場面などレフェリングの基準の違いをどのように感じている?
「『なんでだろう』という部分を持ちながらやっていたけど、2回目はイエローカードをもらえないし、試合中も選手同士で『気をつけよう』と話しながらやっていた。そこも自分たちが慣れていくと、もっとフィットしていかないといけない」
――同じピッチで試合をしているが、ピッチコンディションについては?
「やっていくうちに芝が掘れるピッチだけど、その中でも自分たちのサッカーをやって勝っていくというつもりでやっている」
――センターバックが失点に絡んでしまうのは仕方ない部分もあると思うが、どうすれば止められたと分析している?
「1失点目はCKのこぼれからのセンタリングだった。僕が弾いてから、もっと首を振って相手を確認しておけばよかった。やらせてはいけないポイントだった。2失点目については、相手がスピード持ってドリブルを仕掛けてきてワンツーを狙ってきた。そこも僕がしっかりついていかないといけなかった。簡単な失点を減らしていかないと厳しいと思う」
――国内と違うラフプレーへの対応は?
「1試合目の時から相手は際どいプレーが多かった。それでも僕たちはボールを保持して攻めていくスタイルをやめない。相手も疲れてくると思うし、やり続けるしかないのかなと思う」
――チームとしてイライラしている部分はなかった?
「両センターバックの警告などジャッジの基準が難しい部分はあったけど、そこに気を付けながら粘り強く対応していこうと話し合っていた」
――勝ち点1以上を積めばグループリーグを突破できる。全北現代とは一度対戦しているが、その試合に向けては?
「相手はフィジカルが強いし、球際で厳しく来ると思う。その中でもボールを保持して攻めていくし、この大会を通してマリノスのサッカーをしってもらえたらいいと思う」
――ACLが始まった頃の自分と再開後の自分の変化は?
「自分自身としてはまだまだという部分が多いけど、2月のシドニーFC戦に出場した時よりは余裕が増えたという手ごたえがある」
tags: 伊藤槙人