「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「大分はシステムはガラッと変わる」(冨澤)・「ここまでの道のりは無駄じゃなかった」(奈良輪)+栗原・中町・中澤他 [大分戦直前インタビュー] -2,428文字-

【試合に向けて】
樋口 靖洋 監督

「今シーズンは去年のベースを基にチーム作りをしてきた。開幕から良いスタートを切って、良い手応えを感じながらいまを迎えているという状況。去年とくらべて、まずはだいぶ点を取れている。セットプレーからの得点が増えて、それでリズムを作れているのは大きい。守備でもボールの奪いどころをしっかり作れている。ナビスコカップ2試合を終えて、まずはいままでやってきたことを忘れていないと確認できた。結果的に2試合とも勝って終われたけど、2試合目に関しては勝ってリーグ戦につなげることが重要と考えていた。失点がなければ交代はまた違った形だったかもしれない。

大分については情報を絞りきれない。中断前と少し違ったフォーメーションで臨んでくるかもしれないし、どういった出方をしてくるか。とにかく不用意なカウンターだけは食らわないようにしたい。カウンターの鋭さがあるというよりも、前線の高松あたりにボールが収まった場面では後ろの選手がリスクを恐れずに飛び出してくる。それに得点の取り方を見ていると高松や森島に長いボールが収まったとき。前線で起点を作られないような戦い方をしなければいけない。相手は残留をテーマに必死に戦ってくる。リーグ戦での再スタートとしては難しい相手だと思う。ナビスコカップ2試合を戦ったので少なくとも大分よりはいい状態で試合に入れるはず・・・

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ここからの4連戦は今年3つ目の山だと思っている。1つ目は開幕からの数試合、2つ目は中断前の5連戦。そしてこの4連戦が3つ目。今年は絶対に連敗しない。うまくいかない時期は必ずくる。そのときにどれだけ踏ん張れるか。ここから浦和戦までの4連戦が大事になる。できれば4連勝で勝ち点12を取って、首位でマンチェスター・Uと対戦したい」

 

DF 4 栗原 勇蔵

「コンフェデレーションズカップでは強い国と対戦して日本の立ち位置が分かった。日本が強くなったといっても、本当に強い国と対戦したらまだまだ勝てない。日本人はうまいと言われるけど、ブラジルやイタリア、メキシコのほうがもっとうまい。今回は守備陣が脆くて、あれだけ失点していたら勝てない。あれだけ点を取られていたら、全然がブラジルの攻撃陣でも勝てない。全員が努力して、あと1年で差を縮める必要がある。自分もこれからまた頑張らないと代表に生き残れない。まずは大分戦でしっかり結果を残したい」

MF 7 兵藤 慎剛

「リーグ戦としては久しぶりの試合になるので勝って今後に弾みをつけたい。大分は序盤戦の成績があまり出ていなかったので、この中断期間に立て直してくると思う。簡単な試合にはならない。相手の3バックにハマってしまうとなかなかチャンスを作れないけど、そこを攻略できれば失点している印象もある。自分たち2列目の選手がうまくローテーションしながら出入りできればチャンスを作れるはず。こういう相手にしっかり勝たないと上位に行けない。勝てるだろうではなく、勝たないとダメ」

FW 11 齋藤 学

「大分は3バックのフォーメーションなので、自分がどれだけ高い位置を取れるかがポイントになる。サイドだけから攻めるわけではないけど、自分とドゥーさん(ドゥトラ)のところから攻めていければいいと思う。相手の3バックのうちの一枚やウイングバックと1対1を仕掛けられる局面になれば、相手のディフェンスにズレが生まれる。どこで優位性を保つか。ナビスコカップでゴールを決めたけど内容は良くなかった。リーグ序盤戦はけがも多かったので、ここからもっとチームに貢献していきたい」

DF 27 富澤 清太郎

「最近戦っていた相手と違って、大分はシステムはガラッと変わる。相手は3バックだと思うけど、どうやって良さを出せないかの部分の準備をしなければいけない。不安ではなく緊張感を持って臨むということ。相手の置かれている状況を考えると、鹿島戦とはサッカーの質が変わってくる。その中で相手の隙を突いて、ワンランク上のサッカーで勝ちたい。開幕戦では同じ昇格組の湘南に苦戦したし、ああいうこともある。でもいまは相手を焦らせる強みも持っている。勢いをつけるためにも勝って再開初戦を飾りたい」

MF 8 中町 公祐

「去年とくらべて勝ち切る試合が増えているのは良いこと。個人的にはここまでほとんどの試合に出ているけど、サッカー選手の性なのか充実しているという感じはしないし、まだ満足していない。いまが序盤戦というのもあるし、これが優勝がかかって絶対に負けられない試合になったら変わってくるかもしれない。ナビスコカップはすでに消化しているけど、リーグ戦は久しぶりになる。今後に弾みをつける意味でも絶対に負けられない。相手をリスペクトしつつも、下位のチームにはしっかり勝ちたい」

DF 22 中澤 佑二

「これまで何度も言っているようにJリーグは1周しないと分からない。すべてのチームと戦って、2度目になると研究や対策を練ってくる。だからいまの時点の順位はアテにならない。でも序盤にしっかり勝ち点を取れていたのは良いこと。中断明けになるけど、ウチはナビスコカップを戦っているので再開という感覚はない。ナビスコカップでの勝利をリーグ戦に反映させないといけない。優勝争いするために勝利が必要な連戦になる。その最初の試合が大分戦」

DF 24 奈良輪 雄太

「マリノスのユニフォームを着てゴールできるとは思っていなかった。でも入団してからの数ヵ月はしんどかったので、頑張ってきた甲斐があった。ベテランも多くて我が強い選手も多い。その中で自分も持ち味を理解してもらうのに時間がかかった。ナビスコカップの清水戦で初先発できたのが大きかった。この前の得点よりもあの試合のほうが大きかった。ユース卒業から8年目でもすぐにチームに慣れなかった。ユース卒や大卒で入団していたらもっと時間がかかったと思う。ここまでの道のりは無駄じゃなかった」

 

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