仲川輝人、つなぎの終点を自らの進入とシュートで締めくくり今シーズン2点目。質の高い湘南に苦しめられるも「つなぐところは徹底してやるべき」。東京の問題点とは……【2023 J1第7節 FC東京vs.湘南 Report】
4月9日、味の素スタジアムで開催されたJ1第7節に臨んだFC東京は湘南ベルマーレと対戦、2-2の引き分けで試合を終えた。仲川輝人のゴールで先制したあと後半に2失点を喫し、一時逆転を許すも、セットプレーからエンリケ トレヴィザンのヘディングシュートで追いつく展開。東京は個の力で優ったが、フットボールそのものの質の高さでは明らかに、湘南に軍配が上がる内容だった。
相手のプレスに嵌められサイドバックのところでボールを奪われる状態はこの日もつづいていたが、しかし前半30分の先制点は珍しく自陣から相手陣ゴール前へと運ぶことが出来たシーンで生まれた。左サイドバックの徳元悠平が上がり、左ウイングの俵積田晃太が下りてきて、東慶悟がサポートに寄り、小泉慶も近い距離を保つ状態。ここでボールを奪われなかった東京は上がっていた徳元を活かしながら中に入っていた右サイドバックの中村帆高に渡し、最後は外から仲川が持ち運び、松木玖生のシュートのこぼれ球を仲川が決めるという一連の場面だった。
試合後のミックスゾーンでは仲川が取材に応じた。
◆仲川のコメントから読み取れるもの
まず、仲川は1点目をこう振り返った。
「(松木)玖生に入ってうまく前を向いてくれた。理想はリターンをもらおうとしたんですけど、玖生が前を向いて持ち出したのでシュートかクロスかどっちか来るかなと思い、その準備というか、いち早く反応しようと思っていましたし、うまく弾いたボールが(自分のところに)来たので、冷静にというか、自分も難しい体勢だったんですけど、気持ちで押し込んだかなと思います」
前進は出来てもなかなかフィニッシュに持ち込めなかった最近の東京。しかしここでは中を上がっていた中村に対して外のレーンにポジションをとっていた仲川と松木のセンスもあってボックス内に到達出来た。
その意味ではあらためて個の力の重要性を感じさせられるシーンではあったが、同時に湘南のプレスに苦しみながらもボールを動かしていけた末の得点でもあった。この攻防について仲川はこう語った。
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