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【始動コラム第3弾】平山相太と河野広貴、遅れてきた前線の主役、仕切り直しの挑戦「けがをおそれずにプレーする」(平山)「波をつくることなく試合に出る」(河野)(2015/01/24)

◆平山相太&河野広貴、遅れてきた前線の主役、仕切り直しの挑戦「けがをおそれずにプレーする」(平山)「波をつくることなく試合に出る」(河野)

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開幕戦には渡邉千真、エドゥー、武藤嘉紀の3トップで臨んでいたFC東京。しかし気がつくと、前線の主役を張っていたのは、高いボールのターゲットとなり、あるいはボールを懐に収める平山相太と、個人技とワンツーを活かして相手守備を崩す創造性を発揮する河野広貴だった。中盤では羽生直剛、最終ラインでは吉本一謙がシーズン途中で先発メンバーの座を奪取したが、前線でも同じ現象が起きていた。

しかし残念なことに、14戦無敗期間中のJ1第21節対浦和レッズ戦で、森脇良太との接触プレーにより平山は右足内果骨折。シーズンの残りを治療とリハビリに費やさざるをえなくなった。当初はエドゥーを主軸に据えていたマッシモ フィッカデンティ監督は、あきらかにポスト役としてもターゲットマンとしても強靭な平山を頼りにするようになっており、平山離脱以後の終盤戦はメンバー構成に苦労していた。長いボールを当てる対象として、残る長身フォワードのエドゥーを、コンディションのよくない状態でも、多少の無理をさせて使っているように映った。

武藤嘉紀も代表との掛け持ちがあり、故障と疲労に悩まされ、秋が深まる頃には好調時のキレを失っていた。河野広貴も終盤戦は故障などで調子を落とし、先発から外れるケースが目立った。
結局、平山、河野、武藤の三人が揃って調子のよい時期が、一年を通じてつづくことはなかった。

あの、まるで負ける気がしなかった8月のよさを取り戻すには、まずは平山、河野、武藤がよいコンディションでプレーでき、そして完全移籍加入の前田遼一、期限付き移籍から復帰の林容平とポジション争いを繰り広げる、そんなフォワード陣にならないといけない。

シーズンの頭から点を獲りたいという思いもあれば、一年を通して活躍できなかったことへの反省もあるだろう。攻撃面でコンダクターとなっていた河野は新年を迎えるにあたり、どんな心境なのか。
率直に訊ねると、「みんな、またスタートはいっしょなので」と、いたって殊勝な答えが返ってくる。

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