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【無料記事/トーキョーワッショイ!J+】レポート/岩渕良太のコメント◆「常に意識を高く持ってやるようにしている」JFLファーストステージ第8節/横河武蔵野FC対レノファ山口FC(2014/05/05)

レポート/岩渕良太のコメント◆「常に意識を高く持ってやるようにしている」JFLファーストステージ第8節/横河武蔵野FC対レノファ山口FC

岩渕良太が「東京」に帰ってきた。
FC東京U-18から明治大学へ。三田啓貴、山村佑樹と同じルートで「東京」のフットボールシーンを駆け抜けてきた岩渕は昨年、松本山雅FCに加入。しかし出場機会に恵まれず、今シーズンはJFLのレノファ山口FCに期限付き移籍。山口ではドイスボランチの一角で、バランスをとりながら攻め上がりすぎることなく、プレーメーカーとして活躍している。試合ではフリーキック、コーナーキックともにキッカーを務める重要な役割だ。
石原正康GMも「貢献してくれています」と期待を隠さない。Jリーグ加盟をめざすうえで切迫した度合いが高い山口の、紛れもない戦力になっている。

5月4日13時キックオフのJFLファーストステージ第8節、武蔵野市立武蔵野陸上競技場にておこなわれた対横河武蔵野FC戦にも、もちろん岩渕の姿はあった。中盤を越えないようポジション間のバランスをとったり、あいだに入りながら長短のパスを操る。そのプレーぶりは松本加入後からの基本ポジションであるボランチそのものだ。
前半17分にはゴール前やや左から得意のフリーキックを右足で放ち、ゴール右隅の枠を捉えたが、これは惜しくも横河武蔵野FCゴールキーパー飯塚渉――かつて天皇杯でFC東京撃破の立役者となった男――のスーパーセーブに阻まれてしまう。
その後も岩渕は冷静な舵取りでチャンスメーク、ゲームコントロールに勤しむ。結局試合は2-1でレノファ山口FCが勝利した。

この様子をFC東京の三田啓貴に話すと、
「メチャメチャ巧いっすよね。このカテゴリーだと飛び抜けていると思いますよ。J1でもできると思うし、ブッチ(岩渕良太)は。お互い上をめざそう、とブッチに伝えてください」
そう、今シーズンの一試合一試合が、上をめざすための糧となっているはずだ。

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試合後、千客万来の岩渕に時間を割いてもらい、話を訊いた。

――きょうの試合全体を振り返っていかがですか。
岩渕良太 相手に合わせてしまったところが多くて。蹴ってきたボールに対してラインを下げて深くして、間延びしてしまった分、ぼくたちが得意とするコンパクトなパス廻しができなかった。難しい展開にしてしまったと思います。
一人ひとりの距離が遠いというか、パスコースが見えづらかった。もう少し距離感を意識してやりたかったですね。間延びしたことが厳しくなった要因かなと思います。いいプレーではなかったですね、チームとして。

――個人としては。
岩渕良太 前を向けたんですけれども、距離が遠くてパスコースが見えづらかった分、バックパスが多くなってしまった。当然、こまかいミスもあるのですけれど、チームとして勝てたことだけがよかった。

――前半17分にいいフリーキックがあったんですが、飯塚選手に弾かれてしまいました。惜しかったですね。
岩渕良太 最近、フリーキックを練習していて。それ(成果)を出せたんですけれども、まあ、相手のキーパーがよかったです。惜しかったんですが、仕方がないです。

――ボランチでキッカーというところで、ご自身の役割はどうですか。
岩渕良太 そうですね。プロになって(松本山雅FC)からボランチなんですけれども、もうちょっとボールに触りながらチームのリズムを整えたりとか、あとはバランスを見るところがすごく求められていて。ぼくもほんとうは前に行きたかったりすることもあるのですけれど、シュートを狙いもしたかったり。
でも、いまはパスとかチームのバランスを整えることを求められている。少しもどかしい部分もあるんですけれども、それも自分の成長の一端と捉えて、ポジティヴにというか。ボランチとしても、いいプレーヤーになりたいと思います、いまは。

――バランスをとろうとしていることはすごくよくわかりました。使う立場として、ポジショニングもそうだし、自分で行きすぎないように、すごく気を遣っている様子でした。
岩渕良太 スペースがあれば飛び出していく部分もあると思うのですけれど、かなり自重している部分もありますね。

――その分、鳥養祐矢(右サイドハーフ、元SAGAWA SHIGA FC、前FC琉球)くんが飛び出したり。
岩渕良太 そうですね、バランスを見ながらやる部分は成長させていかないといけないと思うので、そういうところも進んでいければと思います。

――ガンバ大阪の遠藤保仁もボランチをやったりフォワードをやってりしています。
岩渕良太 ああいうプレーをよく見て勉強するようにしています。

――JFLはいかがですか。
岩渕良太 そうですね、リーグがどこかというより、去年試合に絡めなかった分、ことし、毎節試合があることですごく充実感を得ています。そのなかで成長していけたらいいなと思います。
ことしほんとうに精一杯やって、このリーグでやってよかったと思えるように、そういうチームにしていけるように、毎週毎日がんばって、常に意識を高く持ってやるようにしています。

 

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