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【マッチレポート】レポート◆マッシモ東京、足踏みのドロー。手負いの甲府に勝点2を奪われる/リザルト◆J1第2節東京対甲府[3,624文字](2014/03/08)

レポート◆マッシモ東京、足踏みのドロー。手負いの甲府に勝点2を奪われる

3月8日、全国各地でJリーグディヴィジョン1第2節が開催された。FC東京はホーム味の素スタジアムにヴァンフォーレ甲府を迎え、開始早々にエドゥーのJリーグ初ゴールで先制したが、後半に追いつかれそのまま1-1で引き分けた。二試合で勝点2。東京は一週間後の次節、三度目の正直を期してアウエー神戸に乗り込む。

痛い引き分けだ。アウエーでの勝点1に価値が出るのはホームでの勝点3があってこそ。二試合連続の引き分けとなると、日立台での奮闘も色あせてしまう。

スコアの経過は前節と似ている。一週間前も東京が先制して相手の柏レイソルに追いつかれての引き分けだった。
ただ、力関係がちがう。
単純に選手個々の質で東京が甲府を上回っているという意味ではなく、甲府が彼らの事情で危機的な状況にあったのに対し、東京は余裕を持って調整ができていた。そのアドバンテージが生きなかったという意味だ。

甲府は2月の大雪でもっとも甚大な害を被ったJクラブだろう。キャンプからの帰りに大雪に遭遇し、東京都内で足止めされた。以後、地元で満足なトレーニングができず、今週も一昨日に味の素スタジアム(の人工芝)で練習、一度山梨に戻ってから昨日東京入りをするという状況だった。
「雪でたいへんだったプレシーズンの二週間がもう一週間がつづいたようでした。開幕戦のショックをひきずるというよりは、試合をできるような状態にチームとして持っていくことにある意味集中できたことがよかったのかなと思います。きょうのゲームに関してはジウシーニョがけがをしてしまって急遽メンバーを替えざるをえなかった状況のなかでは、選手はやるべきことをやってくれたんじゃないかと思います」(ヴァンフォーレ甲府、城福浩監督)

盛田剛平の1トップはことしに入ってから練習していた布陣だという。途中出場で殊勲のアシストをした水野晃樹も「全然アリでしょう。相手のエドゥーと同じくらいボールが収まっていた。クリス(ティアーノ)が反応したり、ほかの選手が前を向きやすい。ポゼッションをするうえで1トップがボールをキープできるのは助かります」と言った。

盛田にボールを集めてからじわじわと前進、当てて戻してサイドのスペースに出してサイドのオーバーラップや二列目からの飛び出しを生かすという攻撃のかたちは、ミスでつぶれることもあったかもしれないが、機能はしていた。
セカンドハーフ、そのようにフリーで甲府の選手が飛び出すようになった時間帯に、ロングスローからのマルキーニョス パラナのシュートがポストに当たって跳ね返り、こぼれてきたところを水野が諦めずにクロス。この浮き球は水野によれば盛田の頭を狙ったものだったと言うが、クリスティアーノが冷静に右足で決めた。

この甲府の得点、東京の失点は、森重真人に言わせればミスであり、そしてこの失点が引き分けの原因だった。
「ロングスローからのこぼれだったと思うんですけど、そこでしっかり、中でマークにつけなかったというところ(が失点の要因)だと思うので、そこは(崩されたのではなく)自分らのミスでの失点だったと思います。失点したことが引き分けの原因だと思っています」(森重)

ファーストハーフ45分間のうち、20数分頃まで東京が主体的に押していたのに、徐々に引き気味になりリアクションになっていったのは、戦術的に狙ったものではなく、甲府のパフォーマンスに圧されてそうなったもののようだ。

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