「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【直前インフォメーション】J2‐10[A] ザスパクサツ群馬戦のポイント with『Gマガ』(2016/04/29)

■絶妙のラインコントロール

――聞かせてよ。
「ヴェルディにいいようにパスを回され、チンチンにされる。押し込まれ、懸命に守る。守り続ける。どこまでも守る。これまではそこで堪えきれずに失点してきた。守りに守って、カウンターがはまれば勝機はあるけれど」

――いい泣きを入れるねえ。でも、たぶんそこはいい勝負だよ。こっちだって、ぐいぐい押し込みながら、ゴールを割れないんだ。必死なんだけど、割れない。そうして勝ち切れなかった結果、流れを悪くしてしまった。
「おれらの仕事、チームの調子の影響を受けるからなあ。どうなの、そちらのWEBマガジンの調子は?」

――うちの読者、すごいんだよ。アウェー遠征の費用を捻出でき、そこそこやっていける線まできたら、ビタッと会員数の伸びが止まった。まるで「海江田にはこのくらいがちょうどいい」、「あまり甘やかすな」と示し合わせたみたいに。
「わかってるねえ」

――どういう仕組みになっているかわからないけど、ちょうど気の抜けないラインなんだ。『Gマガ』みたいに、後進の育成を兼ねて新しい人をスタッフに引っ張り込みたいのは山々なんだけど、そこまでの余裕はない。ひとりで頑張るしかない絶妙のラインコントロール。
「そこは勝負に出なきゃ。おれだって余裕があるわけじゃない。先行投資だよ」

――おれなりに先行投資はしてるって。カメラのローンも組んだし。そうだ、アレ読んだよ。連載『ザスパハウス ~台本のないストーリー~』。笑ったねえ。もしかして……。
「ザスパ版『テラスハウス』ですよ」

――あんた、すげえな。バカじゃねえの。
「新しいことをやっていかないとダメでしょ。チームが不振だろうが、それとは別。どれほど連敗しても、ちゃんと更新していく」

――そうだね。多少やりづらくても、面白いことを探していかないと。
「そうですよ。このコーナー、試合前に更新してるんだよね。毎週やろう。こっちにも掲載するからテキストちょうだい」

――SBGの読者が群馬の話にそこまで興味ないでしょ。最後まで下で競り合うつもりないし。
「あ、その危機感の薄さは危険だね。うちは危機感だけはどこよりもある。負けないよ」

 

※【直前インフォメーション】は、試合当日のキックオフ4時間前に更新します。スタジアムへ向かう電車のなかや、待ち時間のおともにどうぞ。

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