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【無料記事】【インタビュー】 臼井幸平「Jリーガーのセカンドキャリアの受け皿になれたら」……OB数珠つなぎ第3回・前編

 

▼総合型スポーツクラブとして大きくしていきたい

──出身は横浜市泉区で、まさにこの辺ですか?

「そうです。中田というところで、実家は靴屋なんですけど、当時は学校がチームだったので中田小学校でサッカーを始めて。今は小学校がどんどん合併していって、クラブチームというか少年団みたいなものが残っていっている感じです」

 

──地元でスクールを始めたことで良かった点は?

「当時、中田小学校に行ったら、もう小学校としてではなく少年団の方たちが活動してて、そこに最初話をしました。『自分はここ出身なので何か協力したいんです。スクールもやりたいと思ってます』みたいな話をして、その少年団の子たちがスクールに来てもらえたり、ちょっとずつ人も集めながら大きくなっていきました」

 

▲今では大勢の子供たちが毎日集まってくる

 

──現在、スクールの規模を示す数字としては?

「今は横浜で300名くらい。相模原校も60〜70名。単発スクールとして藤沢校も開いています。ここ(F・T・A・R フットサルフィールド横浜泉)は5年くらい前にフットサル場を作りたいと思って作ったんですけど、ここを作ってから一気に人が集まったというのは、やっぱり環境がすごく大事だなと思いました。3年前からジュニアユースも立ち上げて、ちょうど今のU-15が卒業の年代なので、各カテゴリーにスクール生から上げるというのをメインに今やってます」

 

──スクールがあって、チームとしてはジュニアとジュニアユースがあると?

「今年からシニアチームも作って、自分もオーバー40の神奈川県2部でプレーを始めました。ちょうど2日後に昇格をかけた試合があって、勝てば1部に昇格になるんですけど」


▲この試合に勝利して1部昇格を果たされました!

 

──シニアチームには元プロもいらっしゃる?

「最初はウッチー(内田智也/横浜FC CRO)に入ってもらおうとしたんですけど、やっぱりなかなか来れないので(笑)。あと横浜FCでスカウトをやっている貞富(信宏)。サダは同い年で、ベルマーレで一緒だったんですけど、横浜FCにもいたはずです。あと、今は早稲田でコーチをやっている、元ベルマーレで讃岐にもいた小澤雄希とか。2部で相手チームにはあまり元Jの人はいないけど、1部にはけっこういますよ」

 

──ジャンボさん(大久保哲哉)もシニアじゃない神奈川1部リーグで現役ですしね。

「ジャンボは同い年で、まだ現役だから長いですね(笑)。ジャンボにもスクールに来てもらったりしてますよ。月に1回くらい、ストライカークラスを見てくれてます。シニアに勧誘してるんですけど、まあフィフティクラブでやってるので(笑)。仲良いですし、入ってくれたらシニア1部でも圧倒的に強くなってくるんですけど(笑)」

 

──スクールのコーチやスタッフにも元プロの方が?

「そうですね。佐須田(悠介)コーチはベルマーレのユースで一個上でプロ入りされましたし、カルロスコーチというベルマールのトップコーチの通訳をしながらコーチをしたりという方もいます。ここを作って3年後くらいに、元Jの人たちのセカンドキャリアの受け皿になれたらと、一般社団法人フットアールスポーツクラブを作らせてもらいました。たぶん、今のJの下部組織はだいたいプロからコーチになってジュニアユースとかユースを見てると思うんですけど、そこにあぶれる良い元選手とか、良いコーチもいっぱいいると思うので、そういった方の受け皿になりたいなと常々思っていて。それに伴う報酬もしっかり払えるような環境整備をしっかりやりたい。なかなかそこは簡単じゃないんですけど、そういう思いを持ちながらやっています」

 

▲雇用を生み出す、実業家としての面も持っている

 

──スクールの教え子でプロになった選手は?

「まだいないです。でもスクールの特待クラスにはめちゃくちゃ上手い子がいるので、今まで横浜FCとかベルマーレ、フロンターレ、マリノスのジュニアユースにたくさん送り出してます。すごくレベルが高い子が来てくれてて、そういう子を見出して送り出しているので、いずれその中からプロになる子が出てくる可能性が高いんじゃないかなと思います」

 

──将来の仕事のビジョン、こうなっていきたいというイメージは?

「障害者スポーツでアンプティサッカーというのがあるんですけど、その代表の遠藤好彦さんが戸塚出身で親しくなって。だから遠藤航とその遠藤好彦さんと、戸塚出身で日本代表キャプテンが2人いるんですけど(笑)、そのアンプティサッカーを広めていく活動をやっていきたいというのがあります。それと、サッカーを軸にしていろんなスポーツを、陸上とかライフキネティックとかを、ウチの一般社団法人として子どもたちに提供できるような、総合型スポーツクラブとしてやっていけたらと。それを地域の方たちと協力しながらやっていきたい、総合型スポーツクラブとして大きくしていきたいという思いはすごく持ってやってます」

──中編に続く

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