HAMABLUE PRESS

【2023シーズン総決算】横浜FC番記者座談会……今季の振り返りと来季のチーム作りは?(前編)

 

2023シーズンは残念な結果に終わり、チームは来季に向けて編成を進めています。ハマプレでは今季横浜FCの番記者としてともにチームを追いかけたスポーツ報知の田中孝憲さんと神奈川新聞の須藤望夢さんをお迎えし、座談会を開催。今季を振り返って、どこがターニングポイントとなったのか、反省点はどこか、そして補強を含めた来季のチーム作りについて、思うところをざっくばらんに語りあいました。それでは、どうぞ。

(実施日:2023年12月8日)

 

▼“たられば”の多いシーズンに

芥川:本日はお集まりいただき、ありがとうございました。まずは降格が決まった時の気持ちからお聞きしましょうか。「決まった時」は厳密には最終節で鹿島戦が終わった瞬間なんですけど、実質的にはやはり第33節で湘南戦に負けたところになりますね。

須藤:一言で言えば、寂寥感ですね。「何でかな……」っていう。三田啓貴選手も言ってましたけど、「これだけ良いチームになったんだから、もったいない」って。前半戦の調子のままシーズンが推移していたら、こんなに残念だとは思わなかったと思います。だから余計にもの悲しさがあって、“たられば”を考えてしまいますね。

(編注:以下、選手名のあとに毎回“選手”と入れると読みにくくなってしまうため、そこは省略させていただきます)

田中:個人的には、その前の(第27節)柏戦が痛かったと思います。ここで勝ってたら14位とか13位まで見えた状況でしたから。しかも前の2試合で、(第25節)マリノスに勝って、(第26節)名古屋に引き分けと、上位から勝点4を取っていた。これは行けるんちゃうか、という雰囲気がありましたから。

芥川:そこで慎重を通り越して消極的、という試合をやってしまった。

田中:あれが僕の中では一番のターニングポイント。その後、青空ミーティングもあって内容は良くなっていましたが、この直接対決を落としたダメージが大きかった。せめてドローだったら全然変わったと思うんですけど。

須藤:気持ち的にもガクッときたところがありますよね。ホームで、ここで勝ったら行けるぞというところでしたから。

芥川:まあほかにも、良い意味で悪い意味でターニングポイントになった試合があったと思います。“たられば”が多くなってしまうのは仕方ないですが、去年のオフを含めてこの1年を振り返っていきましょうか。

 

▼掲げた理想は高かったが……

芥川:といっても、去年のオフは僕しか見てないですね。去年は四方田修平監督が札幌で学んだミハイロ・ペトロヴィッチ監督(ミシャ)のサッカーから始まって、紆余曲折あって最終的には堅守速攻で勝点を重ねて昇格しました。守備時は相手が4バックなら4バック、3バックなら3バックと相手に合わせていましたが、ベースは基本的に3バックでした。それが4バックに変わったのは、去年のシーズンが終わってからで、練習試合や復興支援マッチはもう4バックで戦っていました。小川航基とマルセロ・ヒアンが2トップを組んで、「ああ、来年はこれで行くのかな」と。

 

昨年オフの復興支援マッチ。このころは[4-4-2]だったが、今年のキャンプ中から[4-2-3-1]になった

田中:すでにそこから、今季は4バックでハイプレス&ビルドアップのサッカーをやるんだと?

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