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思惑は空振りも意義ある勝利……ルヴァンカップ・グループステージ第6節・神戸戦(A)マッチレビュー

 

▼2023JリーグYBCルヴァンカップ/Cグループ第6節

6月18日(日) 18:03キックオフ/ノエビアスタジアム神戸(5,430人)

ヴィッセル神戸 1-3 横浜FC

 

【得点】
8′ 神戸/ジェアン・パトリッキ
20′ 横浜FC/山下諒也
30′ 横浜FC/山下諒也
73′ 横浜FC/マルセロ・ヒアン

 

キックオフから3分、井上潮音のスルーパスと山下諒也のスピードが、神戸のCB尾崎優成をDOGSO(決定的な得点機会の阻止)で退場に追い込む。わずか5分で一人多い優位を得た横浜FCはヒャッハー!とばかりに攻め込むが、逆にセルジ・サンペールの見事なターンと縦パスから井出遥也の技ありループパスでジェアン・パトリッキに抜け出されて先制される。

しかし神戸はこの試合で今季初の3バックを試していたことに加え、「1点を取ってからのやり方がまとまっていなかった」(高橋祥平)。1点を守る意識が高くなりすぎたか中盤は引いてボールに寄せず、一方で最終ラインは中途半端に高く、横浜FCの圧倒的な攻勢を受けることになった。20分に林幸多郎が1対1の仕掛けからクロスを入れると、混戦から山下が蹴り込んで同点に。さらに30分、この日加入以来のベストパフォーマンスを見せた潮音が酒井高徳をかわしてシュート性のクロスを送ると、そのこぼれ球をまたも山下が決めて逆転した。

後半は攻撃に出た神戸だが、横浜FCは73分に近藤が相手陣内深くでプレッシャーをかけてボールを奪い、マルセロ・ヒアンのゴールをアシスト。2点のリードを得た横浜FCは守備ブロックを下げ、10人の相手にボールを持たせながら時計を進め、神戸に大きなチャンスは作らせなかった。グループステージ2勝目を挙げた横浜FCは順位でも神戸を逆転し、グループ最下位を脱出してルヴァンカップを終えた。

 


【選手交代】(横浜FCのみ)
61′ 清水→高井、山下→慶治朗
73′ 吉野→三田、マルセロ→サウロ
80′ 近藤→坂本

 

 

▼思惑は空振りも意義ある勝利

ともにグループステージ敗退が決まっている消化試合とあって、互いの思惑が色濃く表れ、それが試合を左右した。

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