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東京ユナイテッド黄大俊監督(文化シャッター勤務) ザスパOBインタビュー 前編「サッカーと仕事の両立」【Gマガ】

東京ユナイテッド黄大俊監督(文化シャッター勤務) ザスパOBインタビュー

前編「サッカーと仕事の両立」【Gマガ】

 

東京ユナイテッド監督・黄大俊氏(ファン・テジュン)

 

 

2013、2014年にJ2ザスパでプレーしたCB

 

2013、2014シーズンにザスパクサツでプレーした黄大俊氏(ファン・テジュン)。群馬県出身。前橋育英から東海大へ進学。卒業後にJFLホンダロックで2年間プレー、そのパフォーマンスが評価されてザスパクサツへ加入した。その後は東京ユナイテッドに加わり、(2017年までのクラブ名はLB-BRB TOKYO)。2018年で現役を引退、現在は、シャッター業界大手の文化シャッターで働きながら、東京ユナイテッドの監督を務めている。東京ユナイテッドは、ザスパクサツ長倉幹樹が昨季在籍していたチーム。黄大俊氏に聞いた。

 

 

Q 文化シャッターで働きながら、東京ユナイテッドの監督を務めている。忙しいそうだね。

 

「めっちゃ忙しいです(笑)。でも、充実しているので、仕事もサッカーもやりがいがあります!」

 

Q 文化シャッターは、シャッター業界大手です。

 

「東京ユナイテッドでプレーしていた縁で、クラブパートナーの文化シャッターから声をかけてもらいました」

 

Q シャッターは一見、目立たないけど身近にある商品です。

 

「そうなんです。ビルや商業施設、お店には必ずありますし、目立たないんですけど、身近にあるんです。ビルなどの建物を建てるときは、建築基準法の防火設備でシャッターを設置しなければなりません。その意味では社会に役立つ企業だと思います」

 

Q 工場や倉庫にもシャッターがあるね。

 

「物流倉庫にも、シャッターは欠かせないですし、社会的な需要は大きいと感じています。新しい建物を考えるときは、シャッターは切り離せません。僕の部署は、スーパーゼネコンさんを担当する部署で、大きな建物のシャッター提案が主な仕事になります」

 

Q 具体的な施設は?

 

「都心の再開発施設だったり、大手レジャー施設周辺のホテルだったり・・・。大きな建物を見ると、シャッターをイメージしてしまいます(笑)」

 

Q ザスパクサツの契約が終わったあとは?

 

「東京ユナイテッドでプレーしながら会計事務所で勉強しながら働いていて、201712月に文化シャッターに入社しました。ちょうど6年になります」

 

Q 文化シャッター入社の経緯は?

 

「東京ユナイテッドでプレーしていたときに、パートナー企業さんの窓口をやらせてもらっていて、そのときにつながりがあり、声をかけていただきました」

 

Q 現役を引退したのは?

 

2018年です。そのあと、慶応大でサッカー部のコーチを紹介してもらって、手伝っていました。それが指導者としてのスタートです。そのあとに東京ユナイテッド監督を任されました」

 

Q サッカーと仕事の両立になる。

 

「社会人になった最初の頃は仕事の効率が悪かったので練習に出られない日も多くありました。コーチやスタッフはいますが、監督なので、自分がいかないと選手たちに迷惑がかかってしまいます。昼間は休む間もなく仕事をして、夜にグラウンドへ行っています」

 

Q 仕事もハードワークできている。

 

「仕事が建設現場なので、朝も夜も連絡が入ることがありますし、場合によっては現場に駆けつけることもあります。建物もすぐには完成しないので、建設中も会社の窓口としてしっかりとサポートをしていきます」

 

Q 競合になることもある?

 

「ほとんどが競合です。コスト面は避けては通れない道です。シャッターの性能は、どの会社も良いので、あとはどれだけサポートできるかと、ファン・テジュンという人を信用してもらえるか。コストが上がってしまっても『文化シャッターのファンさんに任せます』って言ってもらえたときは本当にうれしいです」

 

Q テジュン、すごい! 大卒で、すぐに社会人になったほうが良かったのでは?(笑)

 

「いえいえ(苦笑)。サッカーで学んだことも大きいですし、プロ時代があったから今があると感じています。営業の仕事は、自分ひとりでやっているのではなく、積算に見積もりをしてもらって、僕らが受注したあとに、設計、施工などにバトンが回っていきます。営業の僕が、お客さんの窓口になって”チーム”で仕事が進んでいきます」

 

Q 仕事では何が大事?

 

「僕もまだ未熟なのでたいしてことは言えませんが、仕事については、コミュニケーションが大事だと思っていて、それはサッカーと同じかもしれません。社外とのコミュニケーションも大切ですが、社内のコミュニケーションも重要です。そこは、ザスパ時代に学んだことが多いです」

 

Q いまはどのくらいの現場を担当しているの?

 

「大小20くらいの現場を担当させてもらっていて、その間に次の物件の提案をさせてもらっています。受注から完成までに2〜3年はかかるので、その間にサボってしまうと、2年間成績が出なくなってしまいます(苦笑)」

 

Q 成績の評価もある?

 

「営業マンは、毎月のランキング制です。そのトータルで年間表彰になります。おかげさまで入社初年度からコンスタントに表彰してもらって、今年は年間でトップを狙える位置にいます」

 

Q 監督をやりながら仕事も結果を残している。そのコツは?

 

「夜は練習に行くので、練習に行くために効率良く仕事をすることを心掛けていました。監督をやっているからと言って、それが言い訳にはなりません。サッカーをやらせてもらっているのに、仕事をおろそかにしてはいけないので、自分でしっかりとスケジュールを立てて、効率良く仕事ができるようにしてきました。それが仕事の成果につながっているのかもしれません」

 

Q 練習スケジュールは?

 

「週3回が練習で、火曜日は朝6時半から、水曜日、木曜日は午後6時半から。週末に試合があるときは、金曜日も練習しています。コーチングスタッフは、相手分析があるので、練習が終わってからも作業が続きます」

 

Q 朝練以外の日、何時に出社しているの?

 

「朝7時すぎには会社に行くことが多いです。だから6時すぎには家を出ています。みんなが来る前に、事務作業などを片付けて昼間は営業活動、夕方以降はサッカーという感じです。(ザスパ時代より朝が早い?)ぜんぜん、早いです(笑)。サッカーも仕事も充実しているから、頑張れると考えています」

 

 

(2023.02.04)

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