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期間限定無料公開【Gマガ】ザスパクサツ 「ザスパ群馬」の商標登録を出願。石井社長、「共創」をファン・サポーターと約束しながらも水面下で画策。チーム名候補は「ザスパ群馬」「ザスパ群馬FC」だった

Gマガ】ザスパクサツ 「ザスパ群馬」の商標登録を出願。石井社長、「共創」をファン・サポーターと約束しながらも水面下で画策。チーム名候補は「ザスパ群馬」「ザスパ群馬FC」だった

 

(週末まで無料で公開します)

 

 

 

ザスパが「ザスパ群馬」の商標登録を特許庁に出願したことが分かった。同庁の特許情報プラットフォームで公開されているのをGマガが確認した。

 

 

商標登録出願情報を発信するSNS「商標ウォッチbot」で発信されたほか、4日付けの上毛新聞朝刊でも報じている。

 

 

ザスパクサツは今年7月、「チーム名変更」に向けて動いていることが明らかになっていた。

 

 

特許情報プラットフォームで一般公開されているのは以下のとおり

 

 

商標「ザスパ群馬」

 

【発行国】 日本国特許庁(JP) 

【公開日】 令和4年11月2日(2022.11.2) 

【公報種別】 公開商標公報 

【出願番号】 商願2022-122273(T2022-122273)

 【出願日】 令和4年10月25日(2022.10.25) 

【商標】 
【標準文字】 

【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】 
第24類  織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,ろ過布,布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製テーブルナプキン,ふきん,シャワーカーテン,のぼり及び旗(紙製のものを除く。),織物製トイレットシートカバー,織物製椅子カバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳,遺体覆い,経かたびら,紅白幕,黒白幕,ビリヤードクロス,スリーピングバッグ 
第25類  被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服 
第30類  茶,コーヒー,ココア,氷,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,食用酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類 
第41類  当せん金付証票の発売,録音又は録画済み記録媒体の複製,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,美術品の展示,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,インターネットを利用して行う映像の提供,映画の上映・制作又は配給,インターネットを利用して行う音楽の提供,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,運動用具の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,書画の貸与,写真の撮影 

【出願人】 
【氏名又は名称】 株式会社ザスパ 

 

 

この情報によれば、出願したのは1025日。公開は11月2日。まるでホームセンターでも始めるかのような商品及び役務だ。

 

 

ザスパクサツは1023日に今季の最終戦を終えたが、その2日後に、しれっと提出されたことになる。1016日のホーム最終戦(盛岡戦)後にはセレモニーが実施され、ザスパクサツ石井宏司社長がファン・サポーターに向けて挨拶を行ったが、チーム名変更の話は一切なかった。

 

 

クラブ関係者によると、「チーム名変更」は石井社長就任の今年2月から急激に動き始めている。

 

 

今夏に開催されたサポーターズカンファレンスの議事録によれば、筆頭株主の一社でありザスパクサツ専用新グラウンドを前橋市に寄付するカインズの土屋裕雅会長とザスパクサツ石井社長らが今春に草津町を訪れて、黒岩信忠町長にチーム名から「クサツ」を削除する可能性を伝えたという。そして、その後、草津町に承諾書を書かせている。

 

 

さらに石井社長らは6月3日に草津町を訪れて、草津町関係者にチーム名変更を伝えた。チーム名は、「新グラウンド完成予定の2024年までに実施したいこと」、「候補となっているチーム名は【ザスパ群馬】【ザスパ群馬FC】など」と伝えている。Gマガが、草津町関係者からの取材で確認した。

 

 

石井社長らが、はっきりと「ザスパ群馬」と伝えながら、その後にチーム名変更が上毛新聞で報道されると、それを全否定。7月7日のクラブ公式サイトで「あくまで中長期的な観点での議論であり、当該記事にあったような新チーム名の候補を含め使用開始シーズンなど、現時点で具体的に決まっていることはございません」としている。

 

 

そして「具体的に決まっていることはございません」「あくまで中長期的な観点での議論」と話しておきながらも、シーズン後に「ザスパ群馬」の商標登録を出願している。石井社長の説明には、矛盾が生じている。

 

 

石井社長は、今夏のサポーターズカンファレンスでチーム名変更について「まだ何も決まってません。みなさんのご意見もいただきながら、今後 ザスパをどういう存在にしていくのか?ということを考えながら決めていければと思います。 ただ、このザスパはいろんな人に支えられてきたことが事実であります。皆様サポーターによって支えられてきたところもありますが、他方県や群馬県内の市町村に支えられてき たこともあります。株主やスポンサーに支えられてきたところもあります。 こういう方々と、いろんなことを考えながら、ザスパのあるべき姿を共に作っていかない といけません」と説明した。「共に作っていかないといけません」と、”共創”を約束しておきながら、水面下でチーム名変更を進めていたことになる。Jリーグにはすでにチーム名変更を伝えている可能性が高い。

 

 

現在は、「ザスパクサツ群馬」のチーム名、クラブロゴが商標登録されている。チーム名からクサツが削除された場合、クラブエンブレム、応援チャント、応援グッズ、湯もみ板などはどうするのか。チーム名だけ変わり、応援スタイルなどに「クサツ」が残った場合、チーム名変更が形骸化する可能性もある。

 

 

チーム名変更には賛否があるのも確かだが、出願が明らかになった今、SNSなどではファン・サポーターの反発の声が広がっている。それは、チーム名変更だけに対してではなく、ファン・サポーターの声に耳を傾けないクラブ、そして石井社長の強引なやり方に対しての怒りの声だ。

 

 

ホーム最終戦セレモニーで石井社長が挨拶したとき、ゴール裏スタンドには「貴方達が開幕前に掲げたビジョン、目標は今どこへ? 2023シーズンは心から共に戦えるクラブへ」と書かれた横断幕が掲げられた。クラブの歴史を無視して強引にチーム名変更を進める理由はどこにあるのか。対話はどこに消えたのか。クラブは、チーム名変更についてファン・サポーター、地域、スポンサーに説明する責務がある。

 

 

(2022.11.04)

 

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