上海遠征に帯同してチーム戦術を体に染み込ませた遠野大弥。 「次は結果しかこだわっていない」と闘志剥き出しで広島戦へ [J2節 広島戦プレビュー]
力試しの一戦
序盤戦のターニングポイントになるかもしれない一戦だ。
サンフレッチェ広島は、強い。最近の成績が示すように、完成度という点でJ随一の存在だろう。上手くて、したたかで、隙がない。セットプレーも脅威だ。最も難しい対戦相手のひとつである。
だからこそ勝利できた時に価値は計り知れない。スティーブ・ホーランド監督は「もちろん簡単なゲームにならないのは予測できる。でも彼らも難しいゲームになることを予測したほうがいい」と不敵に笑った。
上海海港戦から中3日で臨むアウェイゲームはコンディション調整が難しい。中間をリカバリー中心に過ごすのは当然で、広島対策に時間を割けるのは実質的には試合前日だけ。移動距離が長く、負担も大きい。
すでにリーグステージ突破が決まっている状況のACLEに主力全員を帯同させたのは驚きだったが、しっかりと勝ち切ったことをポジティブに捉えたい。指揮官が「上海での結果は選手にとって自信につながる。パフォーマンスと結果をしっかりと伸ばして、それを続けていくことで信じる部分が上積みされる」と話したとおりで、勝ちながら強くなっていくのは理想の形である。
現状の完成度では及ばなくても、それと勝敗は別だ。このゲームに関しては、どんな形でも勝利を掴み取ることで自信が増強される。上海海港戦でアシストを記録して好調の井上健太は「リーグトップの相手だと思うのでしっかりとリスペクトして、自分たちが積み上げてきた守備がどこまで通用するのか楽しみ。チャレンジの気持ちで自分たちのサッカーを表現していきたい」と流暢に語った。
強い相手に今のマリノスがどんなサッカーで立ち向かうのか。力試しの一戦で、観戦者を魅了するような好ゲームを期待したい。
ホーランド監督の采配が鍵を握る
上海遠征に主力選手を全員帯同させたと前述したが、その中に遠野大弥もいた。周知のとおり、レギュレーションによってACLEのリーグステージは出場できない選手である。にもかかわらず指揮官は遠野を中国へ連れていき、トレーニングの時間を共有した。
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