「これまでの人生でタイトルを獲ったことがありません。マリノスという素晴らしいクラブでタイトルを獲ってみたい。メダルやトロフィーを母親にプレゼントしたい。それが父親への恩返しにもなる」[ジャン・クルード インタビュー]
【ジャン・クルード選手インタビュー】
実施日:8月14日(水)
インタビュー・文:藤井 雅彦
トーゴ代表選出のうれしい一報が届いたジャン・クルード選手の独占インタビューを公開する。
日本とトーゴでは文化も常識も大きく異なる環境だが、ここまで見事な適応能力を見せている20歳の新鋭だ。
「質の高さに驚いた」と語りながらチームメイトに対して感嘆の声を上げたのは、あの選手たち。
さらに後半ではルーツやバックグラウンドにも迫る。
ハングリー精神の源となる出来事が、彼を衝き動かしている。
花火に驚いて、動画撮影していました(笑)
――来日から約1ヵ月が経ちました。日本と横浜F・マリノスでの生活を楽しめていますか?
「毎日すごく幸せな気持ちで過ごしています。来日して1ヵ月くらいしか経っていないのに、もう10年くらい長くいるような感覚を覚えています」
――異文化への適応も大切な要素だと思います。サッカー以外の部分で慣れないこともあるのでは?
「花火大会に驚きました(笑)。家の近くで大きな音が聞こえたのでカーテンを開けてみたら、美しい光景が広がっていました」
――トーゴに花火の文化はない?
「ありますが、あそこまでの大きさや規模ではありません。日本の文化に驚かされましたし、感動しました。ずっと動画撮影していました(笑)」
――日本とトーゴで異なるルールやマナーなどの面で困ったことは?
「周りの方々すべてが親切なので困ったことはありません。それだけでなく、日本人はお互いをリスペクトし合っている。そういった文化が根付いていると感じます。今まで住んでいた国は良し悪しさまざまでしたが、日本はすべての面で素晴らしいと感じています」
――列に並んで順番を待つ、信号は青になってから進む、などなど。
「日本の人は時間がない状況でもしっかりと並んで、順番を待ちますよね。仮に緊急の場合でも、前に並んでいる人に事情を伝えて説明するでしょう。でもトーゴでは、時間がない人は何も言わずに列に並びません。信号も、誰も気にしません。あるけれど、ないようなものです(笑)」
――『普通』の感覚が違う部分はどうしてもありますよね。
「僕はUAEのドバイに住んでいた経験もあるので、そこで異文化に慣れました。トーゴではルールを守る、従うという意識が日本に比べて薄いので、もしダイレクトで日本に来ていたら感じ方が違ったかもしれません。どちらが良い、悪いという話ではなく、国民性は大きく違います」
――食事の面はいかがでしょうか?
「(井上)健太と焼肉を食べに行きました。
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