「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「自分たちの力がどこまで通用するかを試すいい機会」(齋藤)・「我慢の時間帯が長くなる」(中澤)・「出場したとき自分に何ができるか」(熊谷) 他 [鹿島戦前コメント]

【試合に向けて】
エリク モンバエルツ 監督

「(川崎F戦について)守備ブロックの高さは相手との力関係で決まる。我々は高い位置からプレスするのが難しかった。前半はバランスが取れていたし、川崎よりもシュート数が多く、悪い内容ではなかった。Jリーグのデータによるとポゼッションの割合も50対50だった。ただ、後半は45対55で、残り10分は40対60だった。残り15分は守備ブロックの位置が低くなった。我々がリードしていたこともあるし、守りに入ったこともある。状況によってはゴールを守ることも必要。できればカウンターで2点目を取ってラクになりたかった。
リーグ戦では10試合負けなしだが、カップ戦を含めると12試合負けなし。そのうち10試合に勝って2試合引き分けた。完成度については相手もあることなのでなんとも言えない。でも川崎戦ではいい守備をした。Jリーグで最もいいディフェンスをしているチームだと思う。この守備の効率性を保ち、時々はカウンターで、時々は遅攻でゴールを決めたい。この守備のクオリティを保って攻撃の精度を高めればJリーグのトップグループに入れる。2ndステージはいいクオリティを出せているし、今度は鹿島戦とのビッグゲームがある。
だからナビスコカップ決勝を見ないわけにはいかなかった。とてもクオリティの高いゲームだったと思う。鹿島は広島とともに2ndステージのトップ3に入っているチームで現在2位。そして我々は3位だ。彼らは攻撃面も守備面もハイレベルで、あらゆる局面で力を発揮しなければ勝つことはできない。ほかのチームと比較したときに、鹿島は前へのプレーと相手の背後を取るスピードに優れたプレーをしていると感じる。
1stステージの対戦では我々が良いところを出せず、鹿島の良いところが目立った。当時の鹿島は土居をトップ下に置いた[4-2-3-1]だったが、いまは金崎と赤崎の2トップになっている。以前よりも縦方向へのプレーが増えていて、彼らは変わった。前回の対戦では守備が機能しなくて、相手をスピードに乗せてしまった。今回の対戦ではそうさせないことがポイントになるし、勝つためにはすべてが必要になる。
鹿島は我々にプレスをかけてくると思う。そのための準備をしてきた。我々としては良い守備をして、プレスに来てもしっかりとしたビルドアップから攻撃したい。そういう展開を望んでいると選手には伝えた。あとはそれができるかどうか。熊谷には喜田がやっていた役割を期待している。違うクオリティを出しながら、喜田がやっていたことをやってほしい。熊谷には横パスや、ただボールを回すプレーを期待していない。縦へのボールを出してほしいし、バックパスばかりではチームが成功しない」

GK 21 飯倉 大樹

「鹿島は個人で仕掛ける能力と意識が高い。それに関してはJリーグで一番高いと思う。パスをつなぐサッカーというよりは、サイドからの仕掛けに迫力がある。前へ出るパワーのかけ方もうまい。チーム全体を見ると若い選手が伸びてきていて、でも小笠原選手のようなベテランもいる。試合に勝つための意識が統一されていると感じる。先制点を取られるとかなり苦しい試合になる。カウンターで点を取れるのは強いときの鹿島の姿だと思う」

MF 6三門 雄大

「相手の攻撃は2トップの金崎選手と赤崎選手をシンプルに使って、サイドから積極的に仕掛けてくる印象がある。強いときの鹿島のイメージ。チームとしてやるべきことが徹底されているので、先制点を与えると苦しくなる。相手はウチよりも優勝の可能性があるし、テンション高く試合に入ってくるはず。そこでの戦いに負けてはいけない。僕や(熊谷)アンドリューは相手とのファーストコンタクトが重要になる。1stステージの鹿島戦は何も得られなかったので、今回はそうならないようにしたい」

 

 

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DF 13 小林 祐三

「鹿島はナビスコカップのタイトルを獲得して、さらにモチベーションを上げていると思う。立場としても2ndステージ優勝を十分に狙える位置にいるけど、追われる立場ではない。一番力を発揮しやすい状況だと思う。1stステージは完敗だった。ただ、あのときウチは何をやっても勝てない時期だったし、すべてがうまくいっていなかった。立ち上がりに失点したり、ファーストシュートで失点したり。今回はあのときのようにはならない。金崎選手と赤崎選手はいい選手。金崎選手は前回の対戦でもいい動きだったし、赤崎選手は最近点を取っている。点を取れるFWだからいい選手なんだと思う」

MF 14 熊谷 アンドリュー

「試合勘やゲーム体力はやってみなければわからない。でも喜田がけがをして、先週から自分が出場する気持ちでいたし、気持ちの準備はできている。ナビスコカップ決勝の鹿島を見て単純に強いと感じた。特にダブルボランチの小笠原選手と柴崎選手はすごく能力が高い。だからこそ対戦は楽しみだし、負けないようにしたい。こういったチャンスは何度もあるわけではないので、出場したとき自分に何ができるかだと思う」

DF 23 下平 匠

「ナビスコカップ決勝はガンバが受け身の姿勢だった。それに対して鹿島はとてもアグレッシブで、そこが勝因だったと思う。ただ、だからといって今度の試合も鹿島がアグレッシブに前からプレッシャーに来るかどうかはわからない。鹿島はいろいろな戦い方を持っているし、点の取り方もバリエーションが豊富。展開としてはどちらが長くボールを持てるかの勝負だと思う。こちらがボールを持つ展開になれば、ある程度は攻撃できるはず」

MF 11 齋藤 学

「1stステージで鹿島と対戦したときは何もできずに負けた。あれから時間が経過して、最近はずっと負けていない自信もある。自分たちの力がどこまで通用するかを試すいい機会だと思う。アデ(アデミウソン)は左サイドのほうがプレーしやすいだろうし、自分は左でも右でもあまり変わらない。右のときはパンくん(小林)とうまくコミュニケーションを取りながらボールを前に運んでいきたい」

DF 22 中澤 佑二

「強かったときの鹿島アントラーズ。システムを2トップに戻して、伝統的なやり方に戻った。鹿島はボランチを中心にパス回しが上手くて、こちらのSBの背後にロングボールを蹴ってスローインを取ってくる。ナビスコカップで優勝したのでモチベーションも高いと思う。我慢の時間帯が長くなると思うので、大変なゲームになる。マリノスはマリノスらしく堅守速攻で戦うことになるし、もちろん負ける気はない」

 

 

 

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