Jリーグでは絶対に味わえないレベルを体感。 残り13試合のリーグ戦を戦うための礎を手にする [マンチェスター・シティ戦レビュー]
マリノスは普段着のサッカーを貫いた
欧州王者のマンチェスター・シティを相手に、マリノスのサッカーを存分に発揮した。ひとつの証左として、それはチーム2点目の得点場面に凝縮されていたように思う。
左サイドの高い位置に進出した永戸勝也はボールを運びながら相手ゴール前へ視線を向ける。すぐさま鋭いグラウンダークロスを入れると、スペースへ走り込んできたのは右サイドバックの松原健だった。
「ウチらしい形でもあったし、これからもこういった形を増やしていきたい。左サイドにボールが入った時にみんなの目線がそっちに行く。カツ(永戸勝也)からシュートを打ってくださいというボールが来たので、強気に打った」
松原がインサイドで丁寧に合わせたシュートがゴールネットを揺らす。サイドバックからサイドバックへ虹を描いて決まったビューティフルゴール。全員攻撃を標榜し、どこからでも点を取れるマリノスの形だ。
先制点となったアンデルソン・ロペスの個人技や、終盤に得意のスピードを生かして一矢報いた井上健太のゴールも含めて、最後までマリノスらしく攻め続けた。
そういえば戦前から喜田拓也は言っていた。
「最初から腰が引けた戦いではなく、自分たちがチャレンジすることで見えてくるものがある。思い切ってぶつかっていきたいし、それがチームの成長につながっていく」
世界最高峰のチームに対して、マリノスは普段着のサッカーを貫いた。ベンチメンバーを使い切ることなく、連戦だったにもかかわらずフル出場させた選手もいる。誇らしいパフォーマンスを全うし、ただの親善試合では終わらせなかった。
プレスに行けなかった理由
全力で戦ったからこそ、その中で世界との差も明確に見えた。
渡辺皓太のコメントが印象的だ。
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