「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

-俊輔の離脱について- 「オレはポジティブな気持ちになっている」(富澤)・「中盤の3人でいい化学反応が起きるかもしれない」(中町)+齋藤・佐藤・小椋・兵藤他 [名古屋戦直前コメント] -2,521文字-

【players voice】
DF 27 富澤 清太郎

――中村の離脱について

「シュンさん(中村)はチームで一番走っていたし、そのぶん体に負担がかかっていたんだと思う。これまでみんな助けてもらっていたわけだから、自分たちでチームを勝たせて、その流れで帰ってきてほしい」

――不安はある?

「シュンさんがいないので考えることは増える。でもオレはそれを楽しみに思っている。みんなどう思っているかわからないけど、オレは楽しみ。みんながネガティブな気持ちになっているといいゲームにならないけど、オレはポジティブな気持ちになっている。楽しい試合にしたい」

――イメージはできている?

「この前の練習試合でシュンさんがいないときのパターンを試せたのでとりあえずのイメージはある。シュンさんがいるときのサッカーとは当然変わると思う。いるときのサッカーをやろうとも思わない。それぞれ、できること、できないことはわかっている。いつもよりテンポの早いサッカーになるかもしれない。ただ、シュンさんと同じようにはできないけど、落ち着かせることはやれる範囲内で必要なときもある」

――どこで落ち着かせる?

「バタバタすると試合を握っている感覚が持てないし、チームとしてバタバタしてしまう可能性がある。展開が早くなるとミスが起きる、行ったり来たりになるとカウンターを受けるリスクも高まる。そこは自分だけではコントロールできないし、マチ(中町)やオグ(小椋)にも協力してもらう。ときには(齋藤)学を下げてパス交換することで周囲へのメッセージにすることもある」

 

【試合に向けて】
樋口 靖洋 監督

「(中村について)どこを目標にしていくかで、しっかりやってくれればいい。本当にコンディションの問題だけ。体重は思ったほど減っていなかったし、体脂肪率もあまり落ちていない。ただ内科的な問題なので慎重にならないといけない部分はある。とにかく練習できて、明るい表情だったのは良かった。
シュン(中村)が厳しい状況になってから準備を始めて、今日でちょうど1週間準備できた。練習試合もできたし、いい感じで準備できていると思う。僕は正直楽しみ。終盤にきて違う色が出せると思う。去年いなかった試合も負けていないし、チームのベースは変わらない。今日は確認しておきたい部分があった。ウチがリードしているときの名古屋のパワープレーと、名古屋がリードしているときにどうやって点を取るかなど。セットプレーは違う球種になって相手は的を絞れない部分もあるのではないか」

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GK 1 榎本 哲也

「タメが作れないと守備の陣形も定まらない。イケイケドンドンで点を取れればいいけど、それができなかったときにカウンターを食らってしまう。守備のスイッチをどうやって入れるか。マチ(中町)がトップ下になるかもしれないけど、ボランチに入るオグ(小椋)も含めて前に行きたいタイプの選手なので、そうなりすぎるとセカンドボールが拾えなくなる可能性がある。あとはチーム全体をコントロールするところでシュンさん(中村)が周りに合図を出していることも多い」

FW 11 齋藤 学

「チームとしてボールを支配できなかったときにどうするか。前からの守備が機能して、奪ったままの勢いでショートカウンターを仕掛けられているときはシュンさん(中村)がいないことはそんなに気にならない。ただ遅攻になったときはシュンさんのキープ力があって周りが動き出せている。そのときに誰がボールキープしてタメを作るか。シュンさんのように個人でタメを作れる選手はいないと思う。自分が左サイドで時間を作ることも考えないといけないし、攻め急いでばかりでは相手もラクになる。その使い分けが大事」

MF 6 小椋 祥平

「カンペーさん(富澤)とボランチを組むのは楽しみ。マチ(中町)と組んだ場合は二人でバランスを見るような感じだったけど、カンペーさんはどちらかというとバランスをとってくれるタイプ。だから自分はあまり余計なことを考えずに前に出てボールを奪いに行ける。マチもそういうタイプだと思うし、うまくコースを限定してくれればボールを奪う回数は増えるかもしれない。問題は攻撃。スローダウンしたときにシュンさん(中村)のキープ力と決定的なラストパスがないと相手を崩せない。チーム全体で考えなければいけない」

MF 8 中町 公祐

「自分にとってトップ下はこだわりのポジション。プロ入りしたときのポジションだから。まず守備をできる選手がトップ下にいるのが大きいと思う。自分のところでボールを奪えることもあると思うし、マルキの負担を軽くできるはず。マルキのポジションを意識して、フィニッシュに専念させてあげたい。シュンさん(中村)のように下がるプレーというよりは、前の厳しいところでボールを受けるイメージ。だからちょっと厳しい状況でもボールを出してほしいし、周りに要求する。中盤の3人でいい化学反応が起きるかもしれない」

MF 7 兵藤 慎剛

「右足首はまだ完全な状態には戻っていない。蹴ると痛みがある。ただプレーしていれば気になるような問題ではない。あとは試合までにどれくらいキレを出せるか。今週は意識的にダッシュの本数を増やして、今日は居残りでシュート練習もやった。試合までに体が軽くなって、動ける状態に持っていきたい。シュンさん(中村)がいないことでチーム全体のリズムとテンポが変わる。どこで落ち着かせるか。そのあたりについてカンペーさん(富澤)と話したけど、全員で考えないといけないこと」

MF 20 佐藤 優平

「(齋藤)学はちょっと足首を痛めたみたいで、もしかしたら出番が来るかもしれない。自分としては試合に出るつもりで準備する。今回はシュンさん(中村)が出られないと思うので、普段とはリズムが変わると思う。でも自分としては引き続き裏に抜ける動きを強調したい。マチくん(中町)がそこにボールを出してくれると思うし、オグくん(小椋)も常に縦パスを狙っているタイプ。自分が動き出すことで周りにスペースを作りたい。学が大丈夫で試合に出なくても、残り4試合のどこかで何かが起きるかもしれないので準備をしっかりする」

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