ディエゴ オリヴェイラ、これぞ9番の働き。「PKが外れた瞬間は落ち込んだが、終わったわけではない。また前向きにやろうと考えていた」【2023 J1第10節 FC東京vs.新潟 Pick up】

ディエゴが勝利をもたらしたと言っても過言ではない。Photo by HIROTO TANIYAMA(撮影:谷山央人)
「右サイドからボールが来て思ったよりトラップがズレたんですけど、キープしながら『これは撃つしかないな』と思って思い切り撃ちました」
この男の一撃が試合の流れをガラリと変えた。背番号9、ディエゴ オリヴェイラ。前半34分、右サイドを上がり斜めにポケットへと進入した安部柊斗からマイナスに戻すようなパス。本人が言うように受けたボールが足もとに定まらず、右に大きく持ち出すようになり、動くためのスペースが出来たことが幸いしたのか。右足を振り抜き、コースがほとんどないニアを半ば強引にぶち抜くシュート。ボールがネットに突き刺さると歓喜が爆発し、FC東京の士気が回復した。
◆窮地に追い込まれた東京を救ったヒーロー

ゴールシーン以外でもディエゴの働きは光っていた。
前半8分に仲川輝人のゴールで先制したもののその4分後に伊藤涼太郎のフリーキックで追いつかれ、1-1に。その後は自由自在にボールを動かすアルビレックス新潟に揺さぶられ、振り回された。森重真人らを中心にやり方を見直し、磨いてきた守備が光って失点こそ免れていたが、新潟に比べると拙い組み立てになってしまうことに自信を失いかけているかのような、あるいはその事態に狼狽えているかのような、気持ちで圧されているように映る東京の選手たちがそこにいた。
その窮地から東京を救ったヒーローこそがディエゴだった。ボール支配力の判定勝負があったとしたら0-10で圧倒されているような状況を、真の9番がぶち壊してくれたのだ。
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