【フットボール・ブレス・ユー】第67回 晩熟なりの生き方 ~藤枝MYFC 横山暁之~(23.12.12)
第67回 晩熟なりの生き方 ~藤枝MYFC 横山暁之~
僕が、横山暁之を知ったのはずいぶんと遅い。
東京ヴェルディのアカデミーにいたことは知っていた。だが、名前を知っていただけで、プレーを見たのは記憶していない(ほとんど公式戦に出ていなかった)。つまり、知らなかったに等しい。
ユースを出て、北陸大に進んだことを人づてに聞いた。変わったキャリアだと思っただけで、どうして? と疑問に感じることすらなかった。
大学卒業後、横山は1年のブランクを経て、2020年に藤枝MYFCに加入。プロ3年目の2022シーズン、31試合13得点をマークし、J2昇格に大きく貢献した。僕はたまにハイライトを目にする程度で、プレーヤーとしての像をくっきり結んでいたとは言えない。
今季、藤枝の10番を背負い、40試合6得点をマーク。昇格初年度を12位で終える。横山は完全に攻撃の中心だった。
彼はなぜここまで到達できたのか。非常に興味深いことだ。
「ヴェルディユース→北陸大学→フリー。流浪のキャリアから掴んだ藤枝の10番。周囲が『お前は絶対にプロになれる』と信じた才能、横山暁之がたぎらせる野心」(フットボリスタ)
今回はアカデミー時代の話が中心で、関わった指導者の証言を加えたエピソード「0」である。
ジュニア年代、東京Vのスクールに通う横山をスペシャルコースに選抜したのが、永田雅人(育成畑が長く、日テレ・東京ヴェルディベレーザの監督やヘッドコーチも務める。現在は東京Vアカデミーコーチ)だった。ここで見込まれたことが、ジュニアユースのセレクション通過につながる。
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