【フットボール・ブレス・ユー】第52回 新鋭監督、三度目の夏(21.7.9)
第52回 新鋭監督、三度目の夏
梅雨、真っただ中。鬱陶しい小雨がぱらつくなかでのトレーニングを終え、永井秀樹監督がメディア関係者の陣取る観戦スタンドのほうまで歩いてきてくれた。
「松本戦のようなゲームを勝てないようではね。まったく、日々反省ばかりで」
柵越しに話す永井監督はキャップに手をやり、じつに渋い顔をしていた。悔しさがまだ抜け切っていない口ぶりだ。
1点ビハインドの57分、山口竜弥のクロスから端戸仁の同点ゴールが決まった。ふたつのディフレクトを経ての得点だったが、偶発的に生まれたものではなく、相手を押し込んでから最後の局面をこじ開けた。東京ヴェルディの攻撃はさらに勢いを増し、僕は逆転への道筋が見えたと早合点した。
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