【この人を見よ!】vol.53 あのときの自分とは違う ~MF8 齋藤功佑~(23.11.24)
今季、齋藤功佑が加入したことの大きさを随所で思い知らされた。
32試合4得点、チーム最多の6アシスト。スコアポイントを二桁に乗せたのは、齋藤と中原輝(5得点5アシスト)のみだ。プレースタイルを支えるのは高度な技術に加え、視る力と情報処理能力の高さ。人を選ばずにコミュニケーションを取り、選手間をつなぐジョイント役になれるのも長所である。
最後の大勝負、J1昇格プレーオフを左右するキーマンのひとりと見て間違いない。
■アップデートし、成長していくために
あのワンタッチに、どれほどの技術と英知が詰まっているのだろう。
J2最終節の大宮アルディージャ戦(2‐0○)、東京ヴェルディがカウンターに打って出たシーン。染野唯月からのパスが少し後ろにずれたが、齋藤功佑は身体を残しながら右足のワンタッチで綱島悠斗につなぐ。そこから3本のパスで東京Vは先制点を奪った。
齋藤はトラップして体勢を立て直す、あるいは右回りにターンして相手の寄せをかわすこともできたはずだが、ゴールへの最短距離、カウンターのスピードを落とさないことを何よりも優先した。
「前につなぐには、あの蹴り方しかなかった。倒れてしまい、カウンターに絡む人数を減らすことになりましたが、あの場面における最善の判断ができたと思います」
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