エリートリーグを有効活用してチームの底上げを図る。大島秀夫監督のチームマネジメントの妙も光った [エリートリーグ 清水戦]
トップチームの選手たちが先発に名を連ねる
徳島ヴォルティスとのアウェイゲームを1-0で制してリーグ戦4連勝を飾った翌日、マリノスはエリートリーグで清水エスパルスと対戦。エリートリーグ2戦連発となる樺山諒乃介が先制ゴールを決めるとユース所属の内海碧斗が追加点を挙げ、さらに後半に入って高野遼の2ゴールで4-1の勝利を収めた。

内海碧斗
過去のエリートリーグ2試合とは異なり、この日の試合の臨んだ面々はトップチームの選手たちが中心だった。アウェイ遠征に帯同しなかった實藤友紀や伊藤槙人、高野や渡辺皓太、あるいはオビ・パウエル・オビンナが先発。そこに樺山、南拓都、平井駿助の興国高校組とユース所属の内海と西田勇祐、そして練習生のガブリエル・ナシメントを加えた11人という顔ぶれで臨んだ。
状況や日程によって用途を変えられるのがエリートリーグのメリットでもある。チームを率いた大島秀夫監督は「これからのことを考えると21歳以上の選手の出場機会も必要だった。それにプラスして、本来の目的である若い選手を起用するということで、バランスを取った」と編成理由を語った。
マリノスが戦うコンペティションはリーグ戦のみ。ルヴァンカップと天皇杯はすでに敗退し、例えばミッドウィークのカップ戦でメンバーをお幅に入れ替えるようなシチュエーションはない。ただし五輪による中断明けの8月上旬は中2日での連戦が続くため、チーム全体の底上げが欠かせない。少し気が早いかもしれないが、そういったところも見据えての今回のメンバー編成だろう。
キャプテンマークこそ樺山に譲ったがピッチ上の最年長としてチームリーダーとなった實藤は視線をまっすぐにして言った。
「プロとしてやる以上はいま求められていることをしっかりやるべきだと思う。年齢に関係なく、チームとしてやるべきことを理解して試合に臨んだ」
實藤を筆頭にトップチームでも試合に絡める選手たちが最後まで集中力を切らさず、モチベーション高くプレーした。終盤に息切れしてしまった若い選手たちにとって得るものの多いゲームになったはずだ。
樺山、平井、そしてユースの細川が好プレー
内容について触れると、前述したようにキャプテンを務めた樺山がこの日もゴールという結果を出した。樺山にキャプテンマークを託した理由について大島監督は「シンプルに頑張ってほしいなというか、期待も込めてだし、もっとやってほしいというところで。ほかのトップチームで出場している選手たちは言わなくてもリーダーシップを取ってやってくれていたので、カバ(樺山)への期待も込めて任せた」と明かす。
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