「ホームでこういう大一番を迎えられるのは嬉しいこと。大勢のファン・サポーターに来てほしい」(樋口)+マルキ・奈良輪・俊輔・中町・富澤他 [広島戦直前インタビュー] -2,815文字-
【試合に向けて】
樋口 靖洋 監督
「(齋藤について)ちゃんと時差ボケの対策をしてきたらしい。とにかく体を動かしたい、練習がしたいということだったので木曜日は途中から練習に入れた。週末に向けても本人は『全然、大丈夫』と言っていた。だから『いない間に点を取れるチームになった』と言っておいた(笑)。時差ボケもあまりなくて、いい状態だと思う。起用については疲労や負傷を抱えている選手との兼ね合いもあるけど、コンディションとしては問題ないと思う。
(出場停止のドゥトラの代役について)5月のナビスコカップでドゥトラが出場停止の試合があった。あのときも代わりに入った選手が持ち味を出してくれた。いま考えている選手もそのポジションをやったことがないわけではない。
(広島戦について)すごく重要な試合だけど、この試合ですべてが決まるわけではない。広島は(佐藤)寿人の飛び出しに注意しないといけないし、中盤の高萩も状態がいい。ここ2~3試合はスーパーシュートが入っている。そういうゴールによって勢いが生まれるし、雰囲気が出てくる。ウチも少し前はマルキのオーバーヘッドなどそういうゴールがあった。波が来てほしい(笑)。今後はスーパーシュートが入ること、あとは安定感が大事になる。これから累積で出場停止になることもあるだろうから、そこで安定感を保つことが重要。ホームでこういう大一番を迎えられるのは嬉しいこと。大勢のファン・サポーターに来てほしい」
DF 4 栗原 勇蔵
「緊張感はあるけど、楽しみ。広島には最近勝てているし、やりにくさはない。浦和もそうだけど、あのサッカーを攻略した感じがある。広島は変に守ってくるのではなく攻めてきてくれる。広島は(佐藤)寿人さんがとんでもないシュートを決めたりしているので、運も必要になってくる(苦笑)。でもその可能性を少しでも減らすような守りをしないといけない。ウチにとっては上位との対戦はこれが最後になる。ここで勝って、ほかのチームがつぶしあってくれれば優勝に近づく。絶対に勝たないといけない試合」
MF 25 中村 俊輔
「大一番を制するのに重要なのは点を取ること。そのためにセットプレーを大事にしないといけない。守備でもそう。集中力を高めて戦わないといけない。相手はこちらのミスを誘うような守備をしてくる。慌てずにプレーして、横パスからのロングシュートは効果的かもしれない。(佐藤)寿人は最近のゲームでスーパーゴールを決めているようにノっている。ウチは仙台、甲府とスコアレスドローが続いたけど、そのあとに違う大会で2連勝することで広島戦に向けて流れができたと思う」
FW 11 齋藤 学
「試合に出るかわからないけど、すごく大事な試合なので集中して臨まないといけない。代表でチームを離れている間に2連勝しているので、自分が入っていい雰囲気を壊さないようにしたい。時差ボケは大丈夫。帰ってきた日は眠いのを我慢して、夜しっかり眠ることができた。代表ではチームが負けている状況で1分も出られなかった悔しさはある。でも、それをぶつける場所がある。その気持ちをプレーに変えて広島戦に臨みたい。この試合に勝つことが重要だけど、いつもと違うことをやるわけではない」
FW 18 マルキーニョス
「広島戦が重要な試合だということは全員がわかっている。決勝戦か、それ以上のゲームだと思っている。個人的には明日の試合に勝ったチームが優勝に近づくと思っている。コンディションは100%大丈夫。気持ちのこもったプレーをすることが大事。特にホームゲームだし、一人ひとりがすべてのプレーで全力を出さないといけない。戦わないといけないゲーム。一つのプレー、一つのボールにいつも以上に気持ちを込めてプレーする必要がある。いまは家族がブラジルから来ていて、自分のことも、チームのことも応援してくれている。モチベーション高くプレーできる要因にもなっている。FWとしては常にゴールを狙っている。そういう意味で家族にもゴールを約束している」
DF 22 中澤 佑二
「ここを勝てば優勝できると思う。逆にこの試合を落とすとしんどくなる。ホームで戦うわけだし、ここは引き分けではなく勝たないといけない。絶対に勝つという気持ちで臨まなければいけない。僕と(齋藤)学は準備万端。学は代表遠征で肉体的にはきついかもしれないけど、試合に出たいという気持ちのほうが強いと思う。僕は水曜日の天皇杯に出なかったので、連戦になるメンバーのぶんも走らないといけない。僕と学でチームを引っ張るつもりでプレーする」
DF 24 奈良輪 雄太
「ミキッチのようなタイプの選手は正直、嫌。当たったら痛そうだから(笑)。でもあまり意識せずに、自分が高い位置でプレーすることを心がけたい。そうすれば守備をする機会も少なくなるし、いろいろ考え込んでも自分はダメになってしまうタイプだから。近くには(中澤)佑二さんをはじめ、経験豊富な選手がいるので、余計なことを考えずに戦う。それでダメだったら自分はそこまでの選手ということ。もちろん、そうならないように責任を持ってプレーする」
GK 1 榎本 哲也
「まだ6試合残っている。この試合で優勝が決まるわけではない。でもここは相手を叩いておかないといけない。残り試合は今年ホーム負けなしにあやかりたい(笑)。ただし引き分けはいらない。いまは守備がしっかりしている。後ろが崩れなければ大丈夫だと思う。ボンバー(中澤)も(栗原)勇蔵もいいし、カンペーさん(富澤)やマチ(中町)、あとはオグ(小椋)もいい。両SBもいい。みんなカバーがしっかりできている感じがある。広島はどういう状況でもパスをつないでくるチームなので、わかりやすい部分はある」
DF 27富澤 清太郎
「いつもどおりやるけど首位攻防戦を楽しみたい。大事な試合だけど普通の試合。でもモチベーションを上げてくれるワクワク感はある。それでも自分のスタンスは変わらないし、その先も試合は続く。どういう試合になるかは蓋を開けてみないとわからない。見合うかもしれないし、やり合うかもしれない。それは開始5分くらいで見極めて臨機応変に戦いたい。ただアップテンポになると当然、ウチのほうが疲れる可能性があるので、そこは注意したい。体力と集中力が切れなければ、まず負けない」
MF 8 中町 公祐
「注目されるゲームだけど、個人的にはウチは自分よりも注目される選手がたくさんいるから。自分個人としては早慶戦のときのほうが注目されていたと思う(笑)。対広島に関しては自信を持っている、かなり。やり方はわかっているし、自分たちが意思統一できればチャンスはある。カンペーさん(富澤)が戻ってきたので自分が前に上がるチャンスは増えるかもしれない。左SBはたぶん奈良輪だから、上がっていればシンプルにクロスが来るかもしれない。でもまずは守備から」