「ゼルビアTimes」郡司聡

黒田剛監督「最低でも1-0で勝ち切ることを選手たちは志向してくれた」+ランコ・ポポヴィッチ監督、佐野海舟【鹿島アントラーズ戦/試合後会見コメント+α】

■明治安田生命J1リーグ第3節
3月9日(土)14:00キックオフ
町田GIONスタジアム/11,901人
FC町田ゼルビア 1-0 鹿島アントラーズ
【得点者】町田/13分 平河悠

耳目を集めた平河悠vs佐野海舟の同級生対決は平河に軍配

○黒田剛監督
–まずは試合の総括をお願いいたします。
「鹿島さんは過去に20冠を獲っているクラブであり、そんな歴史的に名高いクラブに対して、リスペクトの気持ちを持ちながらわれわれも負けないぐらい奮起しようと臨みました。ただわれわれはJ1初参戦のクラブですし、序盤から勢いに飲まれると一気に主導権を持っていかれてしまいます。鹿島さんは立ち上がりには強いですし、そのため相手に飲み込まれることがないように、相手の長所を消すこと、そして自分たちのストロングポイントで上回っていくことができた時には相手がちょっと怯んだり、一歩停滞することもあるだろうから、相手の勢いを完全につぶしていこうと選手たちには話していました。

また相手の得意な土俵で競り勝つことを選手たちにレクチャーをして試合に臨みました。立ち上がりから何本かチャンスがある中で、平河悠が先制点を決めてくれました。得点シーンは守備から攻撃のスピードアップをしようと、得点に絡んだオ・セフン、藤尾翔太、(バスケス)バイロンには相手を上回ろうと意識づけさせてきました。ただオ・セフンが2、3本の決定機を逃していたことで試合の流れとしては嫌な印象はありましたが、どんな状況でもブレずにクリーンシートで試合を進めようと、時間をうまく使いながら2点目、3点目を狙っていこうと、選手たちに意識づけました。その結果、何本かあったチャンスを決めて、2-0、3-0で終わることが理想的かもしれませんが、最低でも1-0で勝ち切ることを選手たちは志向してくれました。

後半もしっかりと相手の攻撃をはね返してくれましたし、相手に決定打を作られることなく、町田のペースを選手たちは全うしてくれました。前節まで首位だった相手に勝つことで上位に行ける、上位に食らいついていけるということに対して、パワーを持って戦えたことは本当に良かったと思います。3節で勝ち点7を取りましたが、次節の札幌戦に向けては、また気持ちを引き締めて臨みます」

 

–得点を決めた平河選手が途中から右サイドに入りました。途中から出た藤本一輝選手を含めて、サイドを代えた意図を聞かせてください。
「バイロンが退いてからは右サイドから進入される場面がありました。途中出場の藤本一輝がフワフワと試合に入ってしまい、ボールサイドに対して甘くなったことが安西幸輝選手らにチャンスを作られる原因の一つになりました。そこを阻止するために平河の守備力を右サイドに持っていき、藤本を左サイドに入れ替えて、左右のバランスを整えました。後半は良かったと思います」

 

–流れの中で失点をしていない守備の評価はいかがでしょうか。

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