【サッカー人気3位】アビスパ戦は特別なチャンスだと思っています。ここで勝てば初…

「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「(F・マリノスは)一番のライバルだと思っていました。強いだけでなくて驚異に感じるチーム。僕はセンターバックだったので、スピードのある選手たちが迫ってくるのが本当に嫌で(笑)」 [山村和也インタビュー]

【山村和也選手インタビュー】

実施日:10月11日(金)

インタビュー・文:藤井 雅彦

 

5年間過ごした川崎フロンターレから横浜F・マリノスへ。

34歳での完全移籍は「僕にとってのチャレンジだった」。

安住も安定も、いらない。

欲していたのは「真っ白なところからスタート」。

 

 

 

 

ここまでは度重なる負傷に苦しめられ、本領発揮には至っていない。

それでも彼は「苦労するために移籍してきた部分もある」。

複数クラブで数多くのタイトルを勝ち獲ってきた山村和也。

勝利の方程式を知る男が、独占インタビューに応じてくれた。

 

 

 

 

 

試合で対戦したことのある選手は多かったけれど、親交のある選手は意外と少なくて、(水沼)宏太くらいでした

 

――10月5日の柏レイソル戦がリーグ戦初先発でした。「ようやく」という思いでしょうか?

「1月の始動直後に怪我をしてしまった影響でキャンプ中の全体練習に加われず、そこから離脱が長引いてしまいました。復帰してコンディションが上がってきたタイミングで、また少し怪我をしてチームに絡めない時期もありました。天皇杯ではフルタイム出場した試合もありましたが、リーグ戦のレイソル戦で先発したことでようやくスタートを切れたという感情です」

 

 

 

 

 

――始動直後の負傷離脱はチームにとっても個人にとっても誤算だったと思います。移籍加入した立場で、気合いが入り過ぎていた?

「気合いは入っていました。あとは練習の強度や内容に慣れない状態で一生懸命頑張ったからなのか、シンプルに準備不足だったのか、いずれにしてもチームに慣れる前に怪我をしてしまったのは少なからずショックでした」

 

――始動から数日ではありましたが、練習に加わってみてF・マリノスのチームカラーや特徴を感じた部分があれば聞かせてください。

「川崎フロンターレに5年間いて、優勝争いをしているチームは常にF・マリノスであり、一番のライバルだと思っていました。強いだけでなくて驚異に感じるチームでした。ポゼッションができて、速い攻撃もできる。僕はセンターバックだったので、スピードのある選手たちが迫ってくるのが本当に嫌で(笑)。でも両チームの試合は質が高くて、対戦していていつも楽しかったです

 

 

 

 

 加入して練習に入ってみると、外から見ていた通りでやはり違うサッカーだなと感じました。どちらかというと動きが多いF・マリノスと、そこまで動き過ぎない川崎。ポゼッションを志向するのは同じですが、やっている内容は少し違います。F・マリノスはスペースを使って動きながら味方を見つけて連動していくアクションが多いけれど、川崎は足元でプレーする場面が多いので、そのあたりに違いがあると思います」

 

――キャンプで全体練習に参加できないのは、新チームの一員として戦っていく上でどうしても出遅れてしまう部分があったと思います。

「チーム全体が良いテンションで練習していたので、そのタイミングで怪我をしてしまったのは残念でした。新監督の下でチームを立ち上げていく時期でもあったので、ピッチ上で自然と選手と絡む機会が限られてしまう難しさはありました。実際に一緒にプレーしていないので、サッカーの会話をするのも難しいところがある。僕の特徴を知らない選手もいるでしょうし、僕自身もチームメイトを知る機会が少ない。そういった中で、練習や練習試合の映像だけを見て自分が何か言うことはできません。少し距離を置きながらの生活でした。人間関係を築くのも、ピッチに立ちながら深めていくのと食事の時間だけでは大きく違います。それに僕、人見知りなんです(笑)」

 

 

 

 

 

――キャリアが豊富なので、顔見知りの選手も多かったのでは?

「試合で対戦したことのある選手は多かったけれど、親交のある選手は意外と少なくて、(水沼)宏太くらいでした。宏太には加入が決まったタイミングで連絡して、チームのことを少し聞いたりしました。キャンプ中も食事に誘ってもらったり、助けてもらいました。

 移籍加入の身なので簡単に試合に出られるとは思っていませんでしたが、怪我で出遅れてしまったことでチームに迷惑をかけてしまったという申し訳なさがありました。ただ、焦って再発させてしまっては元も子もないので、まずは完治させてコンディションを上げていくことに専念したのが最初の数ヵ月でした」

 

 

 

 

得点だけではなく、起点を作って、アシストするのも好きです。だから草サッカーなら前のポジションをやります。

 

――復帰後はセンターバックとボランチの両方でプレーしています。

「川崎ではセンターバックとしてプレーする時間が長かったけれど、F・マリノスではどちらかというとボランチに入る回数のほうが長い。ボランチのほうが動きの量は多くなって、味方の位置を見ながらプレーする要素を求められるので、攻守の切り替えや強度の部分は上げていかなければいけません」

 

 

 

 

――センターラインすべてをこなせる特徴を持つ山村選手ですが、ポジションへのこだわりは?

「楽しいのは、攻撃なんです(笑)。だからFWとかトップ下で、攻撃をやるのが好き。でもキャリアの中で長くプレーしてきたのはセンターバックで、仕事の内容を一番理解しているのかなと。ボランチは全体を見ながら少し動き方が変わってきます」

 

 

 

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