中盤の底で司令塔に必要な余裕すら感じさせる品田愛斗の成長【FC東京U-23】

長谷川健太監督も見つめるなか、室屋成を相手にディフェンスをする品田愛斗。
毎年恒例――と言っていいのか、シーズンも終盤に差し掛かったいま、FC東京U-23がチームとしても個人としても上げ潮のように映る。10月に入ってからはホームゲームも遠隔地での開催となっているが、1勝2分とどの相手にも負けていない。
J3第27節と第28節はいずれもJヴィレッジスタジアムでの開催。前節、SC相模原と引き分けたFC東京U-23は、10月27日に福島ユナイテッドFCと対戦する。相手が福島県のチームであっても、東京のホームゲーム。ぜひとも無敗で10月を終えたい。
今週はセカンドチーム独特の難しさを抱えながらも、その環境で着実な成長を感じさせるプレーを見せているふたりをピックアップ。本日は品田愛斗の近況を紹介する。
◆精神面の充実
悲願のリーグ戦初制覇をめざすFC東京にあって、J1メンバーの壁は厚い。若手や新人がそこに入っていくことは容易ではない。ところが、練習の様子を見ると、現在J3の試合に出ているメンバーも気迫のこもったプレーをしていて、表情にも充実が感じられる。
品田の口から出てくる言葉も非常に健やかだった。
「気持ちの面では、J3のその試合を見るというよりは、その上を一人ひとりが見ないといけない。とはいえ、首位争いをしているチームなので、たとえJ3で結果を残しつづけたとしてもJ1で試合に出ることは簡単ではない。J3の試合に出ることを当たり前にしてはいけないですけど、J3で与えられた時間を無駄にしてもいけない」
以前からそういう傾向はあったが、思考が明晰で、整理されているとわかる、そのまま文章にできる水準で選ばれた言葉がこぼれてくる。
たとえば、1/8サイズに設定したコートでのミニゲームをJ1のメンバーと隣合わせで、一部をシャッフルしながら進めているときに迷いがなく全力でやりきっていた背景も、品田はしっかりと語ることができた。
「年齢とコンディションの整い方も違うので、一概に比較はできないですけど、
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