平松航を救った恩師の言葉。「これだけ自分のことを応援してくれているのならば――」【覚悟】(25.3.21)
▼窮地から掴んだチャンス
今季のプレシーズン、沖縄キャンプの頃は不遇だった。ほぼレギュラー組としての出番がなく、厳しい状況だった。
それが、開幕から3試合を消化したチームが明らかにうまく進んでいないなか、小林伸二監督に「思い切って起用してよかった」と言わしめるプレーぶりで昨季までの定位置に返り咲いた。
まさに一発逆転、起死回生。チャンスはどこに落ちているかわからない。それがプロの醍醐味といえば醍醐味だ。
「自分が出たこの2試合は無失点だし、内容も上積みできている。身体と精神がいいバランスになり、練習から前向きな気持ちでやれています。今はこれをどう続けていこうか、と思いを巡らせています。まだ何も確立されていないし、ポジションを譲らないように頑張るだけです。次の琉球戦も、ルヴァン杯仙台戦も、栃木シティ戦も出たいんです」
自分が主力として考えられていない時間は途方もなく長く感じられ、苦しい。ただ、それでも腐らずやり続けることで得られる貯金がある。その貯金が今になって下りてきているのだろうか――平松はそう考えている。
プロ3年目を迎える今季は勝負の年だった。周りを見渡せば、平松は若い世代の上のほうになっていた。今季のチームが始動した1月上旬の練習では、平松が同期の高嶋修也とともに声を張り上げ、チームを引っ張ろうとする姿があった。
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