「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

奥田晃也は古巣水戸戦を前に「とにかく勝ちたいんです。チームとして上に行くために」と言った。【得点と勝利への飢餓感】(24.4.11)

奥田晃也は初めてJ2でプレーした水戸時代から天才肌の選手として知られていた。その後、長崎、金沢を経て、今季は栃木に加入したが、その表現を否定する者はいないだろう。現状は3試合勝利なし、2試合無得点。この状況に栃木の”天才”は危機感を覚え、古巣戦で自身が爆発することを狙っている。

  

▼得点へのイメージ

奥田晃也は納得していない。前節山口戦(△0-0)の自身のパフォーマンスについてだ。

「モリショー(大森)から自分に刺してくれたボールもあったし、(矢野)貴章さんもいつもどおりにボールをこぼしてくれましたが、単純に自分のミスが多かった。前を向けても最後のパスが通らなかったり、もうちょっとしっかりやらないといけないと思っています」

珍しくボールが足につかなかった。相手の山口が実にコンパクトで「間が空いていない」(奥田)状況もあった。

今季の栃木にとって奥田が前線で収められるかどうかは生命線だ。

チームの重心が低くなろうとも、2トップの矢野と奥田が前で収めることで攻撃回数を確保してきた。

相手は奥田を徹底してマークしてくる。前節の山口は攻守の切り替えでボランチ勢がアラートに立ち回り、奥田に時間とスペースを与えなかった。今節対峙する水戸も奥田を封殺に来るだろう。水戸は20年から2年間所属した奥田のクオリティを熟知する。

だが、奥田に相手どうこうは関係ない。

「自分が前で収めないと栃木の攻撃は始まらない。どんなに警戒されても関係ないんです。その中でやれないとダメなんです」

直近2試合はチームとして無得点、9試合で7得点は少ないし、責任も感じている。

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