「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

福森健太の思いを無駄にしてはいけない。【Column】(24.2.28)

 

▼無念の長期離脱

28日、福森健太が右膝前十字靭帯損傷で離脱することがクラブからリリースされた。復帰まで8カ月を要する見込み。今季の大半をリハビリに充てることになった。チームにとって大きな痛手だ。

サイドにいる、いわばゲームメイカー。個人で剥がせ、時間を作れ、アシストを量産でき、豪快なミドルシュートも突き刺せる。魂のこもったプレーで牽引し、チームが不調に陥ったときには檄を飛ばして鼓舞できる存在。

彼が、ピッチ上からいなくなったことは甚大な戦力ダウンだ。

ケガをしたのは210日、沖縄キャンプ最終日のトレーニングマッチ中。完全移籍加入を決め、気持ちを新たに迎えたシーズン。その矢先の出来事だった。

「僕としてはこの2年はレンタルの身だとしても栃木をどうにかしたいと必死だったので、契約形態はあまり関係ないんです。いよいよ3年目を迎えるんだなという思いが強いし、栃木をより良くしたいという気持ちは強くなっています」

「まだ栃木は他から魅力的なクラブだと思われていない節があると感じるのですが、実際に中に入ってみるとサッカーに打ち込める環境があるし、クラブハウスもトレーニングルームもすごくいい。選手たちには向上心があるし、もっと評価されてもいいのにな、と思うんです。だからこそ、今年はもっと順位を上げたい。結果で評価される世界だから、栃木の良さを周りに認めさせるように持っていけたらいいなと」

昨季はキャリアハイとなる年間37試合に出場。左サイドも右サイドも両方を器用にこなしながらチームの攻守を牽引。その活躍ぶりは誰もが認めるところで、今オフにクラブから発表されたレプリカユニフォームの売り上げランキングでは人気のアカデミー出身選手たちを押さえて、堂々の首位を獲得。「今までこんな経験はなかったし、本当に嬉しかった。期待に応えたいです」と頬をほころばせていた。

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