「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

先制ゴール後に攻め気を欠いたことがすべて。攻守に100%出さないと勝てない。【J2第37節 ブラウブリッツ秋田戦 レビュー】(23.10.2)

2023明治安田生命J2リーグ第37節

2023年10月1日14時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム

入場者数 4,144

栃木SC 1-2 ブラウブリッツ秋田

(前半1-0、後半0-2)

得点者:17分 大島康樹(栃木)、66分 河野貴志(秋田)、71分 諸岡裕人

天候 曇りのち雨
気温 24.2℃
湿度 86%
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 1 川田 修平
DF 23 福島 隼斗
DF 16 平松 航
DF 15 岡﨑 亮平
MF 31 石田 凌太郎
MF 7 西谷 優希
MF 24 神戸 康輔
MF 30 福森 健太
FW 32 宮崎 鴻
FW 99 イスマイラ
FW 19 大島 康樹
控えメンバー
GK 25 青嶋 佑弥
DF 21 吉田 朋恭
DF 40 高嶋 修也
MF 13 植田 啓太
MF 8 髙萩 洋次郎
FW 29 矢野 貴章
FW 38 小堀 空

72分 宮崎→矢野
72分 大島→小堀
81分 神戸→髙萩
81分 西谷→植田
90分 福森→吉田

 

 

▼先制ゴール後にトーンダウン

17分に先制するまでは悪くなかった。

序盤から相手のパワー攻勢に押されつつも、17分の得点シーンは相手陣内の奥深くまで前進していって奪ったスローインからだった。

自陣でボールを左、右、左へと展開しながら、相手を広げつつ、左サイドから福森が攻め入り、そうして奪ったスローインだった。

ところが、この17分のチャンスで大島が今季5ゴール目を奪ってから、攻め気を欠いた。ここからほとんど攻めていない。

その後、秋田のパワーボールに同じように付き合ってしまい、本来やるべき、ボールを収めてサイドに展開して確実に前進していく、あるいは、相手の勢いを背後にいなしながらFW勢が前で起点をつくる、といったプレーがほとんどなく、イスマイラや宮崎をターゲットにするロングボールの精度も欠いた。

相手が蹴って来るボールをアバウトに蹴り返しては、無駄にフィフティフィフティの時間をさまよい、そうやって時計の針を進めていた。リードしているからまだよかったが、だが、サッカーは90分間のトータルの収支だ。攻め気を欠いた怠慢が、結局は、自分たちに跳ね返って来くることになる。

 

ハーフタイムに指揮官は「事故的な失点はあるから1点じゃ足りないぞ」「2点目を奪いに行くぞ」と選手たちと共有したが、後半、選手たちの攻め気は戻らなかった。ボールを大事にしながら、あるいは、相手の陣地を取って攻めようとする姿勢がほとんど見えなかった。

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