「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

移籍加入後3週間、状態は右肩上がり中。石田凌太郎「試合に出たらやれる自信はある」【クロスの質高し】(23.8.4)

加入リリースが7月13日なので合流から3週間強が経過した。この間、26節大宮戦(△0-0)、27節清水戦(△1-1)、28節甲府戦(〇3-0)にすべて途中出場し、すべての試合で鋭いクロスを上げ切っている。見せ場の数を増やし、どこかで結果を掴みそうな気配が漂う。

 

▼試合に出て成長するために栃木に来た

――7月に名古屋から合流し、3週間ほど時間が経ちました。もう慣れましたか?

「そうですね。チームのタスクも監督から伝えてもらい、ある程度理解できていると思います」

――栃木に来てから強調されて大事にしていることは何でしょう?

「走ることですね。それを第一に言われているし、それがないと今の栃木のサッカーにはならないと思うので、そこは強く言われているし、意識しています」

――走ることについてはどうなんでしょう。

「得意ですが、名古屋で試合をこなせていなかったので、最初はきつさがありました。ただもう3週間くらい経過したのである程度身体も戻ってきたと思います。まだ途中出場しかできていませんが、あとはスタメンでどれだけできるか楽しみです」

――本来のトップコンディションであれば、右ウイングバックや右シャドーで運動量を押し出し、仕掛けていける。

「そうですね。サイドでの上下動は自分の強みです。その強みがマッチした上での移籍でした。一日でも早くフィジカル面を100%に戻すことが大事だと思いますが、試合をこなすしかないと思います」

――栃木からオファーが来て、栃木の事情やスタイルも聞いたと思いますが、どんなことを感じたでしょうか?

「オファーをいただいたときは降格圏ギリギリだったし、『チームを助けてほしい』ということと、自分のステップアップに向けたビジョンを強調して伝えてもらえたので、それが決断に繋がりました」

――試合にたくさん出て、もう一回J1に戻って活躍する。

「選手としてJ1に居続けられるならば居続けたほうがいいと思いますが、栃木が必要としてくれたからには栃木で結果を残し、成長して名古屋に戻ることも一つの選択肢だと思いました。僕はずっと名古屋で育ってきたので多少迷いはありましたが、22歳になるので、成長するためには試合に出ることが必要だと思っています」

――この移籍の背中を押したものは試合に出ることですか?

「そこが第一です。いざJ1の舞台にあがったときに現状では名古屋の選手に負けていると感じていました。自分のストロングでは負けていませんが、栃木に来たからにはその強みをもっと強くして名古屋に戻れば、少なからずチャンスはもらえると思っています。まずはJ2の舞台で試合に出続けて、自分の武器、そして苦手な部分も成長できるようにと思っています。あとは栃木の順位を少しでも上の順位で終わるようにしたいと思っています」

――改めて石田選手のストロングは。

「第一はクロスです。3試合前の大宮戦(△0-0)でもいいボールはあげられましたが、合流してすぐの試合だったので、自分の特徴は掴んでもらっていなかったと思います。その後の試合でも何回かクロスを上げていますが合わせきれていないし、まだ目に見える結果を残せていないので、次の群馬戦で得点、アシストなど、ゴールに繋がるプレーを表現できればと思っています」

――甲府戦(〇3-0)では相手ペナルティエリアで縦に仕掛けてクロスというプレーもありました。

「ああいうプレーも自分の強みではあるんです。あそこで(小堀)空選手がもうちょっと来てくれればゴールに繋がったかなと思いますが、あれも終わってから話したときに『ちょっとまだ信じ切れなかった』と本音を言っていたので(笑)」

――そうなんですね(笑)。

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