「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

ボールを回収したあとの攻撃精度が低調でシュートまでいけないシーンが多数。【J2第20節 徳島ヴォルティス戦 レビュー】(23.6.12)  

2023明治安田生命J2リーグ第20節

2023年6月11日16時キックオフ 鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム

入場者数 4,201

徳島ヴォルティス 1-0 栃木SC

(前半1-0、後半0-0)

得点者:26分 森海渡(徳島)

天候 曇
気温 23.1℃
湿度 70%
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 41 藤田 和輝
DF 23 福島 隼斗
DF 16 平松 航
DF 6 大森 渚生
MF 10 森 俊貴
MF 24 神戸 康輔
MF 4 佐藤 祥
MF 30 福森 健太
FW 38 小堀 空
FW 37 根本 凌
FW 36 山田 雄士
控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 21 吉田 朋恭
DF 40 高嶋 修也
MF 7 西谷 優希
MF 8 髙萩 洋次郎
FW 29 矢野 貴章
FW 32 宮崎 鴻

61分 神戸→西谷
61分 小堀→矢野
73分 森→吉田
73分 山田→宮崎
81分 大森→髙萩

 

▼ボール奪取を繰り返しながらロストも続く

タイトルの内容がすべて。前節藤枝戦(△1-1)と課題は変わっていない。

前半15分頃まで、そして、後半のほとんどの時間帯でプレッシングで押し込んだが、ボールを回収したあとの攻撃精度が雑で、ロストしてしまい、ほぼほぼフィニッシュに至らなかった。

手元集計では前半だけ5本以上、ほぼ相手コートでゲームを進められた後半に至っては10本以上もカウンターのチャンスをふいにしている。前節藤枝戦でもチャンスをふいにし続け、ラストに喫した失点で勝点2”を失った。今節もチャンスの芽をフィニッシュに繋げられず、勝点を奪えなかった。

プレッシングからボールを奪って攻撃回にできているのに、ほとんどの攻撃をやり切れていない。公式スタッツのシュート数はわずか5本だった。

対する徳島は26分。ボールを奪った玄理吾が柿谷曜一朗とのワンツーからするりと抜け出し、前線の森海渡にラストパス。バイタルエリアでボールを受けた森は長めのレンジから思い切りよく右足を振り抜き、決め切った。

フィニッシュに至るまでのパス本数は3本。そのパスワークをビシッと成功させ、最後のフィニッシュの精度も高かった。

栃木と徳島を比べると、ボールを奪ったあとのカウンターの精度と迫力がまるで異なる。

栃木の場合、これらの恒常的に続く課題を今節も乗り越えることができなかった。

せっかく全員が献身的にプレス連動をしているのに、苦労して奪ったボールの行方が、一言でいえば、雑に終わってしまっている。もったいないを極めている。

 

ボールを奪ったあとの過程に精度を付けるには、精度を持っている選手を前線に起用しないと難しくなる。結局のところ最後をこじ開けるのは質だ。

(残り 5635文字/全文: 6748文字)

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