「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料掲載】時崎悠監督「磐田戦からまったく練習できなかった矢野が途中から出場してあれだけ走っている姿を見て、若い選手たちがどう感じるかだと思います」【J2第7節 ザスパクサツ群馬戦後のコメント】(23.4.2)

2023明治安田生命J2リーグ第7節

2023年4月2日14時キックオフ カンセキスタジアムとちぎ

入場者数 4,473人

栃木SC 1-2 ザスパクサツ群馬

(前半0-0、後半1-2)

得点者:69分 福森健太(栃木)、77分 佐藤亮(群馬)、87分 風間宏希(群馬)

天候 曇り
気温 15.6℃
湿度 56
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 41 藤田 和輝
DF 5 大谷 尚輝
DF 15 岡﨑 亮平
DF 6 大森 渚生
MF 23 福島 隼斗
MF 7 西谷 優希
MF 24 神戸 康輔
MF 10 森 俊貴
FW 19 大島 康樹
FW 37 根本 凌
FW 13 植田 啓太
控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 3 黒﨑 隼人
DF 30 福森 健太
MF 11 ジュニーニョ
MF 4 佐藤 祥
MF 8 髙萩 洋次郎
FW 29 矢野 貴章

46分 大谷→黒﨑
59分 根本→矢野
59分 植田→福森
63分 大島→佐藤
90+2分 森→髙萩

 

■時崎悠監督

「ダービーはすごく重要な試合であることはクラブも、我々スタッフも、選手もわかっていたし、心も身体も頭も勝点3を獲るために挑んだ試合でしたが、攻撃、守備、スコア、群馬さんが上回る局面が多く、スタジアムに来てくださったサポーターの皆さんに悔しい思いをさせてしまったし、これをどう次に繋げるか今、考えているところです」

――交代選手を進める中で退場者が出てしまいましたが、あの局面をどう振り返りますか?

「正直、今日は根本が動けていなくて、もっとやれる選手だと思うのですが、(矢野)貴章もゲームができるかどうかわからない状況の中、ようやく昨日整ったという状況でプレー時間の制限はありました。今おっしゃっていただいた勝負どころで退場者が出てしまったことは残念ですが、その後に先制できたところと結果的に逆転されているところを踏まえると、退場を言い訳にするのではなく、リードできたあとがどうだったか、もっと詰めないといけないと思っています」

――逆転された2ゴールは栃木の右サイドからでしたが、どう受け止めましたか?

「10人になっていましたが、ゴール前の局面は1対1で人はいましたので、あんなに簡単にクロスを上げられたり、あんなに簡単に球際を持っていかれたりしてしまっては何人いても守れないと思います。ゲーム前にはその部分を強調していたので、そこを止めることができなかったことは残念ですが、クロスについては前節磐田戦もそうだし、その前の大宮戦もそうだし、早急に修正というよりも反復するしかないと思います。人が人に対して守る、止める、上げさせないことは反復でしかないので戦術云々の綺麗事ではないと思います」

――中3日の試合で矢野選手、黒﨑選手がサブスタートでしたが、この意図は。

「矢野についてはコンディションのところがありました。黒﨑については相手も途中から仕掛けてくる選手がいるし、我々も後半途中からどう仕掛けるか、という観点から今日はサブでスタートしました」

――試合終了後にサポーターからブーイングがありました。どう受け止めたでしょうか。またここまで1勝しか挙げられていない状況については?

「ブーイングは当たり前だと思いますし、前節磐田に負けたあと、彼らがしたことはブーイングではなく群馬には負けられないという歌を歌ってくれていました。そういう思いを持って我々もサポーターの皆さんも迎えた一戦だったので、逆転負けに対してブーイングするのは当たり前として受け止めています。ここまで1勝しかできていない状況について、どう得点を奪い、どう守るか、選手たちに落とし込んでいますが、落とし込み、伝え方が悪いのか、選手たちが最大値を出すなかで耐え切れないのか。僕は選手たちは可能性があると信じているので、この1勝という現実は自分自身に矢印を向けるべきだと思います。もっと選手がしっかりピッチで戦えるようにどう落とし込むかだと思います」

――前節磐田戦はかなり前から行ったなか、背後を取られるシーンも多かったと思います。今日の前半などはウイングバックがベタッと背後を消すように試合に入っている印象でしたが、それは起用できる選手が限定されているなかで割り切るところがあったということでしょうか。

「いえ、そんなことはなく、前節から今節に向けてプラスαをどう繋げていくか、戦略的な部分もそうだし、相手に襲い掛かるところ、迎え撃つところ、については頭で整理させながら臨みました。結果的に群馬さんのビルドアップに対して後手を踏むプレッシングが多くなってしまい、ウイングバックが出られない状況が多くなったかなと前半については思っています」

――神戸選手については1枚目のイエローカードをもらって以降もアフター気味のファウルがあり、危ないように見えました。神戸選手を早めに交代させる選択はあったのでしょうか。

「そうですね。一つ目の交代にときに康輔を変えるかどうかはスタッフでも話をしましたが、7試合目で西谷がカードを3枚もらっていますが、審判の特徴、自分がカードをもらっている自覚も含めて、彼は賢いので2枚目のカードをもらわないことは頭の中にあったと思います。あのファウルが2枚目のカードとして妥当かどうか、2枚目をもらって10人になったから負けたとは思わないし、彼に言おうとも思わないですが、彼があのシチュエーションでファウルをしたシーンについては話をしないといけないと思うし、当然、監督はイエローをもらっている選手を交代したほうがいいかどうかは考えますが、交代カードを切って攻撃に出ていくなかでの舵取りとして彼に求めていることがあったので、仕方がないという言い方では伝わりにくいと思いますが、交代することも考えましたが、攻撃のタスクを担ううえで彼をピッチに残しました」

――今日の前半について特に前線の選手たちの身体のキレが非常に悪い印象を受けました。守備も攻撃もボールが入ったときもキレがない。ケガ人も多いなかで、チーム状態を左右する大きな問題になっていると思います。

「僕が思っているよりも、この試合に懸ける思い、ピッチの中で魂を揺さぶる、という反射はあまり見えなかったと思います。前節磐田戦に長く出場しているからコンディションが悪いとは思っていなくて、磐田戦からまったく練習できなかった矢野が途中から出場してあれだけ走っている姿を見て、若い選手たちがどう感じるかだと思います。ただ、起用したのは僕なのでそういう話を選手たちと話をしてみたいと思います。あとは感じるか、感じないかだと思います」

 

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