「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

髙杉亮太に聞く、リハビリのこと、DFラインのこと。【トピックス】(21.9.9)

今週7日の練習後に久しぶりに髙杉亮太に話を聞いた。

現状の髙杉はグラウンドのトラックを一歩一歩を踏みしめながらジョグをしている過程にある。10月中旬頃には完全合流を果たし、今季中のリーグ戦復帰を目指す考えだ。

髙杉にリハビリの現状、そして、堅い守りを復活させるための過程にあるDFラインについて耳を傾けた。

 

▼アキレス腱を切って一度気持ちをゼロにした

――黙々とリハビリメニューをこなしていますが、この先の復帰までの行程は?

「リハビリの流れ的には順調ですが、まだダッシュもしていないですし、ジョギングから徐々にスピードを上げている状態なので、まだまだですね」

――ケガをしたときの5月のリリースでは10月下旬ぐらいが復帰の目安だったと思いますが、そこは目指しているのですか?

「早ければ早いほうがいいとは思っているので、今月中旬ぐらいには部分合流ができればいいかなとは思っていますが、そこで焦って他のところを痛めたり、ということがないようにしていきたいです」

――アキレス腱をやってしまったのは5月の練習中でしたが、その後どう整理をつけてリハビリに向かっていったのですか?

「これまでのキャリアでちょくちょくケガをしてリハビリ期間が長く続いたことはあったのですが、一つのケガで5か月というこれだけ長いリハビリ期間が確定してリハビリが始まるのは初めての経験だったので、最初は『やっちゃったな』という気持ちはあったのですが、1回全部気持ちをなくしました(笑)。もうすべての気持ちを排除して、気持ちが出てくるまで待っていました」

――闘志みたいなものが出てくるまで待った。

「そうですね、はい。焦っても仕方ないし、悔やんでも別になにか生まれるわけでもないので、もう『試合に出たい』とか『早く治したい』というポジティブなところもネガティブな気持ちも全部なくして、無の状態になっていました(笑)」

――悟りを開いた。

「基本的になにも考えないようにして最初のほうは過ごしていましたね」

――で、だんだん気持ち的にどこかで入るものが出てきた。

「そうですね。他のリハビリの選手も、井出なんかは同じ時期に手術をして、グラウンドに出てくる復帰のタイミングも一緒だったし、(和田)達也も長いケガをした後にまた小さなケガが続いていて、しんどい顔をしているときもわかるし、(山本)廉もそうですね、しんどそうな顔をしているときはわかる。そういう中で、リハビリ組じゃないですけど、みんなで楽しく、気持ちを盛り上げていければなっていうのはありました。そういう周りの選手たちが頑張っているのを見ながら、自分も頑張っていこう、という気持ちがだんだんと戻ってきた感じですね。他のリハビリメンバーもしんどい思いをしている中で、それでも頑張っている姿を近くで見てきたから、早く復帰してほしいなって素直に思います。僕よりも早く復帰して活躍してもらいたいなと思っています」

(残り 2529文字/全文: 3736文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ