「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料記事】【レポート】宇都宮白楊ヴォルツ、開幕戦飾る。ラグビー東日本クラブトップリーグ(TCL)

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湘南フジクラブに快勝、白星発進。

 

本県から唯一、東日本トップクラブリーグ(TCL)のディヴィジョン2(Div2)に参戦している宇都宮白楊RFCヴォルツは18日、茨城・つくばイワサキグラウンドで湘南フジクラブ(神奈川)と対戦して22-5で快勝、今季のチーム開幕戦を白星で飾った。

 

降り続いた雨の影響で、多量の水を含む最悪のグラウンドコンディションで迎えた一戦。ヴォルツは、立ち上がりから動きに硬さが見られやや押し込まれたが、自陣でマイボールとしてから盛り返し、前半3分、右センター(WTB)鈴木真成がゴールほぼ正面約35㍍からペナルティーゴール(PG)をきっちり決めて先制。6分後にトライを奪われ35と逆転されたが、2分後、左サイドのラックから右へと一気に展開、鈴木が右隅にトライを決め難なく再逆転に成功した。ただ、その後は、ミスで好機を逃すシーンもあり追加点を奪えず流れを引き寄せ切れない時間が続く。

迎えた35分、ようやく好機をものにする。連続攻撃からボールを手にした右ウイング福田信樹が相手のディフェンスを振り切って中央にトライ、鈴木のゴールも決まり15-5とリードして前半を折り返した。

 

後半、ヴォルツはキックオフから敵陣に入り込み、左サイドでのスクラムから右に展開、フルバック有馬毅が右隅にトライを奪い、鈴木のゴールも決まってリードを広げ、試合を一気に優位に進めた。17点差を追う湘南にその後は攻め込まれる場面もつくられたが、体を張ったプレーで要所を押さえ、決定的なゲインを許さずに後半は無失点。22-5で今季の初戦を飾った。

開幕前から「今季はバックス(BK)のチーム」と話していた植木健太郎監督は、BKへの展開で3トライを奪った内容に「そこそこやれると思った」と及第点を与えた。しかし、湘南の6に対し16を記録したペナルティの多さには、「ペナルティは流れを壊してしまうし、格上のチームであればミスにつけ込まれるので(試合の)マネジメントができなくなる。実際に敵陣に攻め込みながらペナルティで得点チャンスを逃したシーンもあり、今後の戦いに向けてしっかり修正しないといけない」と厳しい表情で話していた。

鈴木文善主将が不在でゲームキャプテンを務めたフランカーの山口卓也も「開幕戦の緊張からかもったいないミスが多かった」と反省の弁。また、ディフェンス面の課題も感じたようで「タックル、コンタクトに弱さ、甘さがあった。(ボールを持った相手を)倒し切るようにしなくてはいけない」と表情を引き締める。

半面、攻撃面については「FWからBKにうまく出してトライにつなげられ、今季の自分たちの持ち味を出せた」と、意思統一できたプレーに手ごたえを感じ取った様子。何よりも、初戦で白星を得たことには満足げで「キャプテンがいなかったからこそ負けられないと思って臨んだ」とホッと胸をなで下ろしていた。

次戦は1016日、佐野市運動公園陸上競技場で新潟アイビスと対戦する。キックオフは午後2時。

(文・写真 永島一顕)

 

白楊10 15 22

  T

湘南

※T…トライ、G…ゴール、P…ペナルティゴール、D…ドロップゴール

 

◆宇都宮白楊RFCヴォルツ出場選手

FW(フォワード)

①高橋 昌之→後半37分⑰高橋 巧実(F入)

②沼部 竜馬→後半37分⑯安納 康友(F入)

③金澤 武徳

④森田 ビニシウス陽

⑤山下 元気

⑥山口 卓也→後半14分⑱藤倉 佑太(入)

⑦佐藤  匠

HB(ハーフバック)

⑧島田  修→後半40分⑲渡邉 裕樹(入)

⑨西脇 大貴→後半33分㉒浅野 啓司(交)

TB(スリークォーターバック)

⑩小比券巻 和史

⑪小笠原 勇気

⑫古庄 正嗣

⑬鈴木 真成

⑭福田 伸樹

FB(フルバック)

⑮有馬  毅

※(F入)フロントロー入替、(入)入替、(交)負傷交代

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