「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【無料記事】【レポート】栃木ウーヴァ 1stステージは15位。破綻した守備の改善が急務。

前期最終戦は4失点大敗

 

18回日本フットボールリーグ(JFL)のファースト(1st)ステージ最終節となる第15節が4、5の両日、各地で開催された。栃木ウーヴァFCは、ホームの栃木市総合運動公園陸上競技場にホンダロックSCを迎えて対戦、04の完封負けを喫して5連敗、31分け11敗の勝ち点101stステージは15位に終わった。

 

18回日本フットボールリーグ(JFL)のファースト(1st)ステージ最終節となる第15節が4、5の両日、各地で開催された。栃木ウーヴァFCは、ホームの栃木市総合運動公園陸上競技場にホンダロックSCを迎えて対戦、04の完封負けを喫して5連敗、31分け11敗の勝ち点101stステージは15位に終わった。

ホームでの前期最終戦、試合前イベントで「栃木市民親子ふれあい絆マラソン」を開催するなど、新たなファンの開拓も期し、勝利を目指した栃木ウーヴァだったが、結果は散々なものとなってしまった。

 

「しっかりとボールと人を動かして先取点を取ること」(谷口研二監督)をコンセプトに試合に入ってきたホンダロック。その相手に対し、ウーヴァのプレーは集中力が欠け、キックオフ早々から自陣での戦いを強いられる。前半4分には、左CKからほぼノーマークの状態でヘディングシュートを許してしまい、7分後にはFKからゴール前でこぼれ球を押し込まれ、序盤で早くも2点のビハインド。

前半は何とか追加点を許さず試合を進めたが、後半3分に退場者を出して1人少なくなると守りはこらえきれなくなり、ボールへの意識が薄れたプレーも見られた。3点目を失ったシーンでは、GK安藤淳也のゴールキックに対して受けに行く選手がおらず、全くプレッシャーを感じない相手選手が胸で直接トラップしてボールを保持。そこから一気に前線へと仕掛けられ、あっさりゴールを奪われてしまった。スタンドのファンから「ボール取りに行けよ。何やってんだよ」との声も飛んだ。ほぼ、勝負が決した中、後半23分には左CKから失点、一方のウーヴァはゴールを割ることができぬまま、試合を終えた。

 

守備はリーグワースト42失点

 

1stステージのウーヴァは、如何せん失点が多すぎた。15試合で42失点、2番目に多いファジアーの岡山ネクストが27失点、ヴァンラーレ八戸とHonda FCが最少の10失点なので、数字上からも守りが破たんしていたことがハッキリとうかがえる。16チーム中6番目に多い19得点と攻撃面では健闘したものの、1試合平均で3点近く失っているようでは、勝利を引き寄せるのが難しいのは当たり前。逆に、「よく3勝できたな」とすら感じてしまう。

堺陽二監督は「やられ方がもったいない。セットプレー、ロングボール、立ち上がりの時間帯、集中力が切れてしまってゴールを許すことが多く、点の失い方が幼過ぎる。自分のマネージメントで反省する部分もある」と険しい表情で前期の試合内容を振り返る。

 

ウーヴァの戦いぶりからは、中央付近での勝負で後れを取っていることが多かったように感じる。ボールが奪えず、ボールを持っていても失うシーンが目立ち、そこでの攻防で立て直しを図れるかどうかが、セカンド(2nd)ステージで浮上できるかどうかのポイントになりそう。

堺監督は「原因が分かっていて改善できないのは自分の責任。後期は、数字上で改善できたことが分かるような結果を残したい」と堅固な決意で守りの改善に取り組む姿勢を見せていた。

 

ホンダロック戦後には、涙を流して悔しさを露わにした選手もいた。堺監督は「悔しさを良い方向に持っていき、チームとして現状を打開していこうという気持ちを大切にして、見に来てくれるファンに悲しい思いをさせないようにやっていきたい」と巻き返しに向けての強い思いを言葉にした。

2ndステージの初戦は19日。中1週と時間は限られるが、チーム一丸となって何としても立て直し、応援に駆け付けるウーヴァファンに一つでも多くの勝利を届けてくれることを願いたい。

(文・写真 永島一顕) 

 

◆ホンダロックSC戦の出場選手

GK①安藤 淳也

DF②稲葉 基輝→28分DF㉝鈴木 翼

DF⑭岡本 洵(90+2分・警2退場)

DF㉖鈴木 健児

DF㉚阿部 琢久哉→54分FW㉗平井 晋太郎

MF③阿部 竜太(48分・警2退場)

MF⑥鯨岡 佑太

MF⑲松野 大輝

MF㉛畦地 健太

FW⑩内山 俊彦

FW㉕若林 学→83分FW㉟菊島 卓 

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