【コラム】栃木SC ビビらず、恐れず、厳しいところで勝負する――。前節決勝ゴールの立役者・佐々木勇人が考えるゴールの奪い方
チームの守備がある程度計算できるようになってきた今、より重要度を増してくるのが、いかにゴールを奪うかだ。
一朝一夕にはいかないテーマだろうが、この選手はどう考えているのか。前節、C大阪U-23戦では途中交代から前への積極性を押し出し、廣瀬浩二のアシスト、そしてジャーン・モーゼルの決勝ゴールのきっかけをつくった佐々木勇人。7日の練習後に聞いた。
いかにショートカウンターを増やすか、それと……
「まずは守備ブロックを作って守備をするなかで、そのブロックの高さをどう前へ保つことができるのかだと思います。相手ゴールの近くで相手ボールを奪えれば、(そこから攻撃のために前へ)走る量は少なくて済みますし、自ずとチャンスも増えます。それはいまチームでやろうとしていることで、そこの高い位置でボールを奪い切れれば攻撃の回数を増やすことができるし、同時に失点する機会も減らすことができます」
高い位置で奪われた瞬間に奪い返すというチームの守備。その手応えは。
「そうですね。後ろでブロックを築いて守っているだけではダメなので、そこはできるだけ高い位置で奪えるように狙っていきたいところですが、まだまだ。ここ何試合かは自分たちでしっかりボールも繋げているし、前でチャンスも作れている分、そういう攻撃で相手にボールを奪われたとき、すぐに奪い返すというアクションを続けていければ、自ずと2点目、3点目のチャンスも増えてくると思っています」
相手に奪われたボールを高い位置で奪ってすぐに攻撃に移行する――ショートカウンターからゴールを目指す攻撃の形だが、その守攻一体のチームとしての仕組み、その精度を上げること、これがまず一点。
フットボールは、すべてのゴールのうちカウンターからのゴールが約半分を占めると言われるように、相手の守備陣形が整っていないうちに攻め切るショートカウンターを増やそうとするのは当然のこと。
そのためには、横山雄次監督がシーズン開幕前から繰り返している「コンパクト」というフレーズがより重要度を増す。コンパクトに攻めるからこそ、守備に切り替わった瞬間、コンパクトに守備ができる。そんなイメージだ。
一方、ショートカウンター以外の攻め手をどう構築するのか。
相手がしっかり守備ブロックを作って守っているときの攻め手を、佐々木はこう考える。
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