「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【新東京書簡】第三十七信『<続>観客動員を考える』後藤(18.4.26)

新東京書簡

第三十七信 <続>観客動員を考える

■賑わう飛田給!

海江田さん、聞いてくださいよ。あのね、4月7日にJ2第8節を取材しようと思って、飛田給に向かうべく意気揚々と京王線に乗ったの。そうしたらけっこう混んでて。で、飛田給駅を降りてもFC東京の週末昼間の試合みたいな賑わいでさ、それが味スタにつづくあの路でもずっとつづいているわけ。

ロティーナ監督体制でこれだけ成績がいいと――いまもそうだけど、第7節終了時点でももちろん無敗だった――やっぱりサッカーファンの反応もちがうな、やっぱり上位に進出するとお客さん集まるよなと、ライバルクラブのことではあるけど小躍りしたわけですよ。なんか黒いシャツ着た若者もちらほらいるし、おおそうか、ヴェルディゴール裏も黒シャツのウルトラスが増える傾向にあるのか、なんて勝手に想像しながら、味スタへと歩いていったね。

ところが。

歩道橋からペデストリアンデッキのところで合流する人々の流れが、一部、再び分かれていくじゃないですか。左手に。そういえば最近、武蔵野の森総合スポーツプラザではJリーグの日にいろいろライヴやってるよな~アビスパ福岡を応援していることで有名な田村ゆかりさんとか、と考えながら左に歩いていくと、開演を待つ若者がたくさんたむろしていて。黒いシャツを着ているわけですよ。
「まさか!?」
奥へと進んでいくと、そこには――。

ファンのみなさんもこの二カ所で記念写真を撮っていた。

ファンのみなさんもこの二カ所で記念写真を撮っていた。

あああああー! 欅坂46か! 2nd YEAR ANNIVERSARY LIVEじゃ若者集まりますわ、そりゃ。黒シャツ着てるの欅坂ファンだし……。

で、肝心の東京ヴェルディvs.FC岐阜の入場者数は3,169人。上位の効果はいったいどこへ!? 試合も玄人好みの0-0ドローだし、ヴェルディというよりはJリーグの置かれている立場を象徴するようで、前回観客動員について書いていた海江田さん同様、あらためて危機感を抱いたしだい。

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