「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【練習レポート】チャンスをつかめ(2016/06/15)

2日間のオフを過ごした東京ヴェルディは、週末の京都サンガF.C.戦に向けて午前午後の2部練習を行った。ランドはあいにくの雨で気温も低めだったが、グラウンドは熱気ムンムン。前節のジェフユナイテッド千葉戦、2点差を追いついた勢いを受け、ムードは上向いている。

■初めてのメンバー入り

4対2のボール回し、7対7のコーン通しといったメニューを経て、10対10のゲーム形式はピッチの縦を通常の3分の1程度に設定。全体をコンパクトに、横幅をフルに活用することに主眼が置かれている。「次の選手の時間をどうつくるか。スペースのつくり方も意識しよう」と冨樫剛一監督の指示が飛んだ。

千葉戦、筋肉系のトラブルで途中交代となった田村直也はすべてのメニューをこなしたが、同試合で左足首を痛めた杉本竜士は途中で練習を切り上げている。なお、この日は部分合流となった安西幸輝は、「明日からは全部やります」と笑顔で話し、グラウンドを後にした。

小雨の降るなか、熱気に満ちたトレーニング。

小雨の降るなか、熱気に満ちたトレーニング。

井林章の寄せをブロックする高木大輔。

井林章の寄せをブロックする高木大輔。

千葉戦に出場した選手のほとんどは午前練のみ。

千葉戦に出場した選手のほとんどは午前練のみ。

「千葉戦のメンバー入りはまったく予想していませんでした。ああやって公式戦の雰囲気を味わうことができ、試合に出たい気持ちはさらに高まった。いつ声がかかってもいいようにしっかり準備したいです。ピッチに立ったとき、サイドを細かいコンビネーションで崩す自分の特長を出せるように。課題はやはり守備面ですね。スピード不足を補うために、的確なポジショニングと対応の速さを身につけなければ」

と語るのはルーキーの林昇吾。Jリーグデビューまでは手が届かなかったが、ベンチメンバーに入ったことは成長の実感として大きく、これ以上ない励みとなるだろう。

冨樫監督は「左サイドバックの控えというより、攻撃面に可能性を感じて林をチョイスした」と語り、次節、安在和樹の出場停止が出番に直結するわけではなさそうだが、候補のひとりであることに変わりはない。チャンスはあるぞ。ここで勇み立たなければ、うそである。

午後連の鬼ごっこ。迫力のある追いっぷりを見せる林昇吾。

午後練の鬼ごっこ。迫力のある追いっぷりを見せる林昇吾。

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