【無料記事】【練習レポート】キャプテンに井林章を任命(2016/02/09)
■遊びも守備が堅い
井林は勝負師の顔も持つ。麻雀の腕はだいぶ立つらしく、「イバくんが最強。抜群に勝負強い」と一部で評判だ。シーズン中はサッカーに集中するためほとんど時間を取れないが、これまで何度かチームメイトと卓を囲んだことがあった。頭をリフレッシュし、各自の人間性を理解するにはちょうどいい遊びである。
「じっくり手づくりをするタイプですね。 断么九(タンヤオ)に三色(サンショク)をつけたがる。ダマ聴(テン)で回しながら勝機をうかがうことが多い」
麻雀のルールを知らない人には申し訳ない。簡単に説明すると、この手の雀風は守備の堅さに定評がある。
かすかな希望を胸に抱き、訊いてみた。好きな役満とかあるのかな?
「あ、役満なら嶺上開花(リンシャンカイホウ)、四暗刻(スーアンコウ)を上がったことがあります。槓(カン)をして、これはいるんじゃないかと思ったらほんとにいた。あれは気持ちよかったあ」
違うんだ、井林。そこは緑一色(リュウイーソー)って言っとこうよ! それで着地がビシッと決まり、八方丸く収まるのに。だが言わないんだな。言わないのが井林なのである。
何を語らずとも井林がキャプテンを任されることに一切の曇りがないのは、プレーですべてを示しているからだ。チームのために全力を尽くそうとしているのはひしひしと伝わり、そこに誰が疑いを挟むことができようか。最終ラインを統率し、ジャンプ一番、ハイボールを跳ね返す姿に僕は全幅の信頼を寄せる。
1 2