HAMABLUE PRESS

中村俊輔「ボールを置いて覗いたときに、だいたい分かるんですよ。熱量というか、決めてやろうというのが」……J2第4節・水戸戦 試合後コメント

■中村 俊輔

「前半は風もあって、向こうの仕掛けてきた5バックの高いラインに、ウチがやりたいことをやれなかった。逆に向こうは守備してハードワークして、それが攻撃みたいになっていた。ルーズボールからこっちの1ボランチの脇を使われて、セカンドボールをそこで取られて、それが向こうの攻撃になって、向こうのペースだった。でも前半の終わりごろから、逆にフォーメーション上、ウチが前に5人並んでると向こうも5枚だから、だんだんみんなも免疫ができてきて、(長谷川)竜也が中盤に落ちたりというので少しずつボールを握れた。後半は向こうは2−0で勝っているぶん、ラインが低くなるのはゲームの流れ上そうなるので、風向きもあって、うまいこといくかなと思いながら、サブ組でアップしながら見ていた。早めに1点返したのが大きかったですね。1点入っちゃえば行けるぞという流れが、ウチはフォーメーション上あるので。そこの強みがあるのが、どの試合もギリギリ勝ってますけど、逆転だったりにつながっている。ペースはつかんでないけど、点は入る形が必ずあるというのは、合宿の初日から四方田監督がやってきた、他のチームにはない大きな利点だと思う。

あとは……、あ、やめとこう。(話が)長くなる。バスがもうすぐ出るし(笑)。そんな感じです。

(笑)まあ試合を見てて、1点負けてる状態じゃなかったから、だいたい2-2でホームだったら勝ちに行くときは出るかなというので準備はしてました。まさか最初からセットプレーだとは思わないし(笑)、(手塚)康平もこなかったから、じゃあ蹴ろうかなと思って。練習ではニアだったんだけど、(ペナルティーエリア内を)覗いたときにニアの感じがしなかったから、時間も点数も考えて、ダイレクトで入るようなボールが自分も得意だし、よく航基が触ってくれた」

――逆転してからはどういうプレーを心がけましたか?
「相手がマンツーマンで5枚並んでいるぶん、(長谷川)竜也もそうでしたが、自分がちょっと落ちたら向こうはもうついてこないので、そこで(イサカ)ゼインとか(フェリペ)ヴィゼウをうまく使うというイメージだった。入ってすぐに逆転できたから、プラン的には守備に入るのか、前から行くのかというのはハッキリしようと。あとは「あるある」で、ああいう時間って片方(のサイド)でやりあうじゃないですか。だからあまり向こう(ボールのないサイド)にいすぎてもアレかなと思って、メインスタンド側に寄ってルーズボールとかを拾うようにした。そうすれば自分はフリーなので。向こうはずっと5バックで並んでいるので。そういう面ではフリーでできて良かった」

――逆転のCKは交代して最初のプレーでしたが、そこに込めた思いは?
「ハーフタイムくらいしかボールに触れないから、そこでいかに感覚をつかんでおくかというので。それは昔から、ウォーミングアップのときに、大事なFKがあるときはジーコに言われたんじゃないけど『一回は集中してゾーンに入って蹴っておくべき』だと。それは試合前練習とハーフタイムにやっている。去年はJ1で何もできなかったけど、今回はやっとという感じでした。だから航基を見てたという感じではなくて、だいたいいつもそうですよ。ピンポイントだとか書かれるけど、別にだいたいです(笑)。いつもいいボールを出していれば、誰かしらが(合わせてくれる)。でもあのとき、ボールを置いて覗いたときに、だいたい分かるんですよ。熱量というか、決めてやろうというのが。そういうのを感じさせるように、いつも練習から。昨日のセットプレーの練習も、(手塚)康平が2回、自分が2回と蹴らせてもらって。自分なんか出る時間はちょっとしかないのに、そうやって蹴らせてもらっていて。練習中からそういう場面を想定してやらせてもらっている。だから自分がというより、練習のメニューとか、そういうちょっとした気の遣いよう、場面場面を想定して、いかに本番を想定してやっていればこういうことも起きる。それだけじゃなくて、これからもっとやっていかなければいけないことがいっぱいある」

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ