「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

栃木SCアカデミーが送り込む才能。揚石琉生が見せる闘志「無難なプレーでは成長しない。チャレンジしてミスをして、学ばないとダメだなって」【New Face④】(24.2.15)

 

▼揚石の背中を押し続けるグティエレスの言葉

「(揚石)琉生には内に秘めた闘志があるんでね」

アカデミースタッフに聞いても、アカデミー出身の選手に聞いても、そう返って来る。揚石琉生はそういう選手だ。

今季、トップチーム昇格を果たした栃木SC U-18のエース。高校1年生の頃からトップチームの練習に参加してきたが、改めて、プロになった揚石には当初、先輩たちに対する遠慮も感じられた。

「もっと、ユースのときのようなプレーを出したほうがいいよ」

森俊貴もそうアドバイスを送りながら見守っていたというが、ここに来て、だんだんとプレーが変わってきた印象がある。沖縄キャンプの最後のほうには、最年長の矢野貴章のX(旧Twitter)に矢野との2ショットで登場。

「(佐藤)祥さんと同部屋で『一緒に来たら?』と“矢野会”に誘ってもらえたんです。貴章さんも(大島)康樹さんも本当にいい先輩だし、楽しいですね」

時間の経過とともに打ち解けてきたのだろう。1月の始動から3週間、4週間と時間が経つなかで、ゲーム形式のトレーニングでは明らかに自信を持ってボールを受けるようになった。

ボールを受ければ、左足を軸とするテクニックは一級品だ。相手を半身でブロックしながら、前を見やり、鋭い縦パスを刺し込んでいく。10番を背負ってユースを牽引していたときと同じような溌溂さが顔を覗かせるようになった。

「まだ始まったばかりだし、プレーがいいとか、悪いとか、そういうことは気にせず、チャレンジしようと思ってプレーしているんです。無難なプレーでは成長しない。チャレンジしてミスをして、学ばないとダメだなって」

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